私はこの後輩のことを気に入っている。心から本人ことを思って「グルテンの習慣だけでなく、他も特別な日を作らないほうがいい」といったアドバイスをした。
後輩は「そうですよね。わかりました」と答えたものの、そこから少しテンションが落ちてしまった。おそらく、「自分のことを否定された」と感じたのだろう。
私は「油断の1日でせっかくの習慣が消えるのはもったいない」といった考えを持っている。後輩は「ルールに縛られ過ぎるのはつまらない」といった考えを持っている。
ここにズレがある。十人十色。人それぞれ違う価値観を持っており、それを否定されることを嫌う。自分の考えを押し付けてはならない。このことについては反省している。
食べ物のことですらこうなる。これが信念や仕事のポリシーだったらどうだろう?さらに強く拒否されることになるのは間違いない。
私の知人Aさんは“人との付き合いを重視する”といったタイプの人。とにかく仲良く楽しくがポリシーだ。その一方Bさんは“一人の時間を楽しむ”というタイプの人。
ある時AさんがBさんに対して「もっと人と関わった方がいい」と力説していた。しかし、Bさんには響かない。それどころか、完全に拒絶していた。AさんとしてはBさんのためを思って言ったこと。しかし、逆効果なった感じだった。
誰かのことを思ってアドバイスする。それ自体はいいこと。その前に相手のタイプを見極める必要がある。
見極める方法だが“3ジャンル×2=6項目”を基準とするとやりやすい。
■仕事の目的では
・成功したいと思っている
・失敗は避けたいと思っている
という2つに分かれる。
■コミュニケーションでは
・人気者になりたい
・嫌われたくない
という2つに分かれる。
■信念、ポリシーは
・自由にしたい、思い通りにしたい
・縛られたくない、支配されたくない
といった2つに分かれる。
この6項目を参考に見極める。これだけでも“相手がどんな価値観を持っているか”を判断することができる。
もちろんこれはお客様との商談でも使える。上記の6つのパターンを参考に「この人はこんな価値観を持っているな」と判断する。
お客様の価値観が分かれば“的を射たアドバイス”ができるようになる。こうなれば嫌でも結果が出るようになるものだ。
他人に対してしっかり認めてからアドバイスをする。これができるようになればあなたのコミュニケーション力は一気に上がる。
【今日の課題】
・6つの項目で価値観のタイプを見極める
・見極めてからアドバイスをする
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