「プリゴジンではない」あの“ワグネルの反乱”は誰が計画を立てたのか?

 

世界情勢

ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相は、スウェーデンのNATOへの加盟を支持するとした。残すはトルコのみであるが、コ-ランの毀損を許すスウェーデンのNATO加盟に反対するとトルコは述べている。

イエレン米財務長官が8日に北京を訪問し、中国の李強首相などと会談した。米中対立を緩和するために、ブリンケン米国務長官に続き、イエレン米財務長官も訪中した。

しかし、中国はイエレン米財務長官をどう扱うのかが見物である。

このイエレン訪中と同時に、習近平国家主席は6日、台湾方面を管轄する人民解放軍東部戦区の将兵に対し、「恐れずに戦い、うまく戦うすべを知り、国家の主権と安全を断固守らなければならない」とし、さらに「今や世界は混乱と変化の新時代に入り、わが国の安全保障情勢は不安定さと不透明さを増している」「戦争と戦闘の計画を深め、実戦に備えた軍事訓練に集中し、勝利する能力を加速的に向上させる必要がある」とも述べた。

そして、キーバで開催したBRICS+は、24カ国の閣僚しか参加しなかったが、米ドルに対抗するために、金を裏付けとした新しい通貨を導入する予定だという。ペトロダラー崩壊で、ドル基軸通貨制度は崩壊していくが、その代替通貨をグローバル・サウスが作るという。

それも、為替市場での取引禁止であり、貿易だけに新通貨を利用するという。通貨の在り方が変化して、金本位制に近い通貨制度になるようである。固定相場であり、金にリンクするので、価値も固定になる。

今の基軸通貨制度は、ドルの金リンク停止から崩壊過程に入り、とうとう、ここまで来た。そして、今後はまた、元に戻すことになる。

変動相場制の崩壊も近いことになる。金融資本主義も終焉を迎えることになるようだ。すべては金にリンクされるので、両建て経済はありえないことになる。

国が国債を発行・借金をして、その分、企業や国民の富が増える構造は、何かがおかしい。このため、バブル生成も起きてしまい、時々バブル崩壊で経済が破綻するのである。実物経済にシフトするべきなのであろう。

しかし、この通貨の中心にいるべき中国経済は、崖っぷちである。人民元の国際化も十分ではなく、その上に、新しい通貨は実現可能かどうか、疑問ではある。

さあ、どうなりますか?

(『国際戦略コラム有料版』2023年7月10日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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