第2次トランプ政権が「最強の反日勢力」になる理由。大統領就任式の要点、8年前との違い…「無敵状態4年間」のチート級バフが世界を変える

 

実現可能性に疑問符、トランプの「インフレ退治」宣言

今回のトランプの就任演説では、いきなり「黄金時代が始まる」「アメリカ・ファースト」から始まり「司法省の我々への攻撃は終わり」などとド直球の闘争宣言が来ました。

全体のトーンは、1回目のダークな就任演説よりも、さらにダークで挑戦的でした。LAの大火については、「この場にいる富豪の中にも家を失った人がいて興味深いが、あってはならないこと」などとヌケヌケと言っていました。

その上で、「アメリカの衰退は終了」と言いつつ、自分の暗殺未遂について告発するような口ぶりで、とにかくアメリカの現体制への挑戦をすると断言。そして、前回の選挙でアメリカは「人種、年齢にかかわらず」我々のアジェンダへの合意で完全に統一されたとしていました。この日は「キング牧師の誕生日」でしたが、彼の説き続けた「夢」を実現するなどとも言っていました。

常識の再定義をするとして、まず最初に「南部国境への非常事態」を宣言。不法移民の追放、移民政策の厳格化をするとしていました。1798年の「敵性者追放令」を根拠に、国を移民による侵攻から守るというのです。

第2には、なんと驚いたことに「インフレ退治をする」としていました。そのためには「国家エネルギー非常事態宣言」を行い、ジャンジャン化石燃料を掘るとしていました。そして、政府の過剰浪費を止めて、エネルギー価格を下げることでインフレを退治するというのです。

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グリーン・ニューディールとEV優遇を即日停止する、だから好きな車を作って良いし買って良いということも言っていました。海外から税金を徴収するために、ERS(外国歳入庁)を作るということも演説で言及、さらに政府効率化を行うとしていました。

また過去続けてきた「言論統制」をすべて排除するとしていました。都市には法と秩序を回復するとして、同時に人種ではなく徹底した能力主義で政策を進める、また男性と女性以外の性は認めないとも言っていました。軍のコロナ接種強制も廃止。軍はアメリカの敵を倒すことに専念させ、そしてアメリカは「あらゆる戦争に巻き込まれない」と宣言していました。

自分たちは「平和を作り、統一を作る」存在だとして、ガザの人質交渉についても自分たちの功績だとしていました。メキシコ湾を「アメリカ湾」にするとか、アラスカの「マッキンリー山」の名前を回復するなども明言。さらにパナマ運河の経営権を取り返す、ついには火星に星条旗を立てるとも宣言していました。

その後は、非常に儀礼的、抽象的になり、本人もやや淡々と喋っていただけでした。就任演説の後で、歌手のキャリー・アンダーウッドが出てきて「アメリカ・ビューティフル」を歌う場面では、軍楽の指揮者が行方不明になって音楽が鳴らないというハプニングがありました。

もしかしたら軍のささやかな反抗だったのかもしれませんが、アンダーウッドはすぐにアカペラで熱唱して「事なきを得」ました。ちなみに、このアンダーウッドのアドリブのアカペラですが、昔のアメリカ人ならこの種の気転には熱狂したところですが、陰キャが支配的な現在では大盛り上がりにはならなかったのは興味深かったです。

トランプとヴァンスは大喜びで、アンダーウッドを称賛していましたが、なかなかどうして、これからの4年間へ向けて「波は荒そうだ」という感じがしたのも事実です。軍楽の指揮者が消えたというのですから、決して単純なミスではないと思います。指揮者が倒れても任務は遂行する、これが軍というものだからです。

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