女子中学生が自殺未遂にまで追い込まれても「逃げ」を狙った東京・大田区名門公立中学校“いじめ問題封殺事件”の酷すぎる全貌

 

関連官庁はどう回答してきたか

この件は、すでに大田区長にも教育長にも通知してあるから、きっと改善してくれているだろうと思うが、直しましたという発表は今のところ確認していないので、吹けば飛ぶようなNPO法人の代表理事で、しがない探偵の言うことなど、どうでもいいと思っているのかもしれない。

ちなみに、関連官庁はこう回答している。

実施機関である教育委員会が学校にある文書を取り寄せるなどして開示に応じるものというのがルールです。その区だけ運用が違うというのは、認められません。

選挙で不正がありましたということで大問題となった大田区、選挙は民主主義の根幹であるというのは国民の誰もが知っていることであろうが、公文書も国民の資産と言える民主主義の柱の一つである。情報開示一つにしても、些細な事と片付けていい問題ではないのだ。

第三者委員会ではなかった第三者委員会

さて、この重大事態いじめは大田区教育委員会が第三者委員会を設置して調べるという運びになるのだが、被害側にも懸念があった。被害女子生徒はすでに中学3年生であり、受験卒業の期であった。できれば、卒業するまでには終わらせたいという思いがあったし、当時は2025年であったから、年内は終わらせたいという思いがあった。

そこで、教育委員会からこのような提案があった。

第三者委員会の調査を短期間で迅速に行うのであれば、教育委員会方式で実施するのが良いです。これなら1か月、遅くとも年内には終わります。

確かに多くの第三者委員会ではじめのネックとなるのが第三者の専門家の選任であり、職能団体はその仕事量の多さと時間の消耗、責任の重さに比べて激安の報酬では所属する専門家を推薦できないという新たな問題も浮上してきている。

そこで私は、専門性が認められる専門家を少なくとも1名は加え、設置要綱をもって中立公平性、独立性を担保した上であれば、これに応じても良いと意見した。

受験でただでさえ大変な時期に、通学するのも本来はやめてもらいたいほどに精神的にも肉体的にも激しく疲弊していく被害生徒とその保護者を早く問題から解放できるようにしたいという思いもあった。

しかし、設置された第三者委員会は、大田区教育委員会の指導課の1つの課の課長が委員長というもので、外部専門家はほぼ内部のいじめ問題対策委員会の弁護士(教育委員会直下の委員会)、設置要綱は持たないというものであった。

さらに、このいじめ事件が起きた中学校の校長らも調査対象となったが、この校長は元大田区教育委員会指導課の課長であった。

これでは、部下が元上司を調べるようなものになり、中立性も公平性も担保されないのだ。さらに、第三者委員会と被害保護者の初回面談では、当初に教育委員会担当者から努力目標として提示された調査期間はあやふやにされ、いつ終わるかわからないというのだ。

その上で、この委員会設置は保護者が許可したのだと言い張ったのだ。目の前に、当事者がいる中で、平然と条件を捻じ曲げたのだ。

そこで私は、中立公平性がないなどいくつかの不適切な状況を示し、NPO法人ユース・ガーディアンの代表理事として大田区長や大田区教育委員会教育長などに解散要望を出した。当然、解散要望は被害保護者も被害当事者も要望している。

回答書は第三者委員会委員長の指導課課長から私ではなく保護者宛に届いた。私には、書留で被害保護者に回答書を送ったから見せてもらえ!という内容の文書だけである。

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