桜だけじゃない!1年を通してやってくるいろんな○○前線

2015.03.10
by まつさん。
Veronika Zemlyannikova 72/Shutterstock
 

動物編

うぐいす前線
気象庁

気象庁

初鳴日:春にうぐいすが「ホーホケキョ」とさえずるのを初めて聞いた
鳴き声:「ホーホケキョ」「チャ・チャ・チャ」
特徴:夏の間は、山地で過ごしますが、秋になると人里近くの森ややぶに移動して冬を過ごします。このころは、ささ鳴きといわれる鳴き方で、「チャ・チャ・チャ」と鳴きます。早春から再び山地へ移動をはじめ(北海道では春に本州から渡来します)、このころから「ホーホケキョ」をさえずり始めます。

つばめ前線
気象庁

気象庁

初見日:春に入る頃渡来したつばめを初めてみた日(関東以西でみられる越冬するつばめ観測対象外)
特徴:つばめはすずめより大きく、その尾は長く二つに分かれています。頭から背にかけてと翼は光沢のある黒色で、額から喉にかけては栗色、栗色に接して首飾りの様に黒い帯があり、胸から腹部にかけては白色です。

もんしろちょう前線
気象庁

気象庁

初見日:春にもんしろちょうを初めてみた日
分布:ほぼ日本全土
特徴:寒冷地では年に2回、暖地では7~8回発生するといわれています。幼虫はキャベツ、ハクサイなどの栽培植物を好んで食べます。翅の色は、雄は白っぽく、雌は雄よりやや黒色をしています。

ほたる前線
気象庁

気象庁

初見日:げんじぼたるかへいけぼたるのいずれかの成虫が、発光しながら飛んでいるのを初めてみた
分布:本州・四国・九州
特徴:げんじぼたるは、本州・四国・九州に分布し、その幼虫は清流中に生息して、かわにな(巻き貝の一種)などを食して成長するといわれています。へいけぼたるは、ほぼ全国に分布し、その幼虫は小川のほか水田や池などにも生息し、かわにななどを食して成長するといわれています。

あぶらぜみ前線
気象庁

気象庁

初鳴日:あぶらぜみの鳴き声を初めて聞いた
分布:北海道地方から九州地方
鳴き声:「ジ、ジ、ジ、…、ジガジガジガ」「ギ・クツクツ・ギ・クツクツ」
特徴:市街地や山林に出現し、午前及び 15 時頃から夕刻に鳴くといわれています。特徴は翅の色が茶褐で不透明です。鳴き声はジ、ジ、ジ、…、ジガジガジガと鳴き続け、ギ・クツクツ・ギ・クツクツで終わるといわれています。

気象庁生物季節観測より)

 

代表的な動植物の生物季節観測をご紹介しましたが、主な観測基準は花の開花の場合「5~6輪の花が咲いた状態」、動物の初見は「そのシーズンではじめて見た(鳴いたのを聞いた)日」ということでした。ちなみに、日本全国のどこかで誰かが聞けばいいのかと言うともちろんそうではなく、全国各地にある気象台をメインをした地点で観測が行われており、例えば桜の場合は全国に58ある標本木が対象となっています。そしてその確認は気象庁の観測担当者が確認してはじめて等期日となるそうです。

ご紹介した動植物の等期日線はこちらの気象庁生物季節観測の情報から見ることもできますよ!

(まぐまぐ編集部/まつこ)


四季・動植物・科学について知ることができるメルマガはこちら

むしマガ
むしマガではクマムシ博士が旬でクールなサイエンスの話題やブログでは書けないネタお届け。≪関連記事を読む≫

自然科学研究機構シンポジウム・メールマガジン
自然科学研究機構シンポジウムに関する情報を中心に機構の活動や国立天文台、核融合科学研究所、基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所のイベントなども紹介。

JWCS WILDLIFE NEWS!
NPO法人 野生生物保全論研究会(JWCS)の発行するメールマガジン。ここでしか読めない海外発ニュースなど、国内外の野生生物保全に関するニュースをいち早くお届け。

print
いま読まれてます

  • 桜だけじゃない!1年を通してやってくるいろんな○○前線
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け