日本にはたくさんの景勝地や歴史的建造物が存在するのに、なぜかその人気はカンボジアのお世辞にも快適とは言えないビーチリゾートに及ばない……。高城剛さんはその理由を、両国の関係省庁トップの戦略センスの差にあると分析します。
日本とカンボジアの“観光GDP”の差は、国のトップの戦略センスの差
Question
お世辞にも快適とは言えないカンボジアのビーチリゾートが、トリップアドバイザーの人気急上昇の観光地ランキング2位を獲得した理由は?
先日、カンボジアのシアヌークビルとロンサレム島に旅行に行ってきました。ロンサレム島では、真っ白なビーチや、ため息がでるほど美しい夕日を見ることができ、大満足でした。
そこで質問です。このシハヌークビルは、トリップアドバイザーの調査によると、人気急上昇中の観光地ランキングで2位を獲得しています。ずばり、高城さんはこの理由は何だと思われますでしょうか?シハヌークビルは一応「カンボジアのビーチリゾート」と呼ばれていますが、宿は快適ではないところも多く、ゴミもたくさん落ちています。それでも人気急上昇中の観光地第2位になった理由とは、一体なんなのでしょう?よろしくお願いします。
高城剛の回答
世界でも屈指の「観光GDP」を誇るカンボジアの戦略がうまくいっているということだと思います。シアヌークビルに行かれるとわかると思いますが、たいしたことありません。
観光戦略を考えるセンスのあるトップは大事ですよね。たぶんですが、日本のほとんどの役所の観光担当は、トリップアドバイザーの価値などわかりません。東京を含む日本のあちこちを回って、世界中にあるトリップアドバイザーのステッカーを見たことがありません。代わりにゆるキャラを見ますが(笑)。
『高城未来研究所「Future Report」』
著者:高城 剛
コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。毎週お届けする『高城未来研究所「Future Report」』では、今後世界はどのように変わっていくのか、私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
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