ネット選挙じゃ当選はムリ!人気コンサルがぶち当たった地方選挙の壁

150415_neet
 

4月12日に投開票が行われた統一地方選挙で、千葉市議会議員に立候補したニートの上野竜太郎氏(25)がTwitterやネット上で話題となりました。結果としては1399票で落選となりましたが、これは健闘といえるのでしょうか? かつて地方選挙候補者のアドバイザーをされたこともあるコンサルタントの永江一石さんは、ネットでの集票・当選はかなり厳しいと言い切ります。

地方選挙でのネットの使い方は?

Question

shitumon

永江さんがもし統一地方選候補者の選挙アドバイザーなら何をなされますか?

地方議員の選挙は報道で大きく扱われる国会議員の選挙や都道府県知事選と違い候補者の数が多く(一つの都道府県でおそらく数千人)、選挙区も限定した地域になるので新聞やテレビから情報をえて判断する事は困難です。それ故に労組や特定の業界や企業に関わっている人しか選挙に興味を持てず、特に20代・30代の低投票率を招いているのではないかと思います。

この層は仕事等に忙しく地方議員の集会には参加しない一方、スマホの所有率が高いので、候補者はスマホでわかりやすく有権者に伝えられればそこからの集票が可能ではないかと考えます。地方議員はウェブサイトやブログがあっても数年放置、そもそもないと言う事が珍しくありません。そこで差別化は可能だと思っています。

永江一石さんの回答

実は前回の都議会選ではある候補のアドバイザーやりました。特に支持政党はないので本人次第ですが、お会いして好感度高かったので……ブログをしっかり書いてもらい、アクセス数ではかなりいきました。都議会候補のキーワードでは1位になりました。が、結果は惨敗です。

日本の地方選挙はそもそも投票率が非常に低いため、組織票がないとよほどの有名人で無い限り、絶対勝てないのです。その意味では現在の地方選挙はネットの利用は効果的ではありません。人に入れているのではなく「所属政党」にみなさん投票しています。

今回面白かったのは、引きこもりの25歳ニート候補。非常に鋭い文章力と熱意でネットではめちゃくちゃ話題でした。


善戦はしたものの、15人中12位で落選。当選は10人ですがすべて政党の所属です。落選の5人の内、4人が無所属……。

身も蓋もないですが、現在の地方選挙で当選するためには、ネットであれこれやるより、自民党か共産党の公認得るのが一番だと思いますよ。国政だと山本太郎のようにまた違ってくるとは思います。

 

永江一石『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』
著者:永江 一石
商品開発や集客プロモーションを手がける会社を設立し多くの企業のマーケテイングを行う。メルマガでは読者から寄せられたマーケティングのお悩みに対し具体的な解決策を提示。ネットショップや広報担当を中心に多くの購読者から支持されている。
≪初月無料/購読はこちらから≫

print
いま読まれてます

  • ネット選挙じゃ当選はムリ!人気コンサルがぶち当たった地方選挙の壁
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け