恋愛なんて所詮は「男と女の餅つき」だ。そう考えれば楽になる

 

恋愛がうまくいく女たちには「引きの美学」があり、引くときを察知できる感性がある。押すのをやめる瞬間を察知できる。恋心が重くなる寸前で気付き、堪えることができる。

「人としての」引き際を知り、実践できる女になれれば、恋愛はうまくいくようになっている。恋愛ベタな女たちの内面世界には「引く」という概念がない。

だが、相手を落とす為の打算的な駆け引きで、「押したいけど、引いた方が主導権を握れる」と解釈し、引く場合はある。その動機は「私に惚れて欲しい!」という、自己中な気持ちだ。

恋愛上手な女たちの内面世界には「引く」という概念がある。それは人間心理をよく理解したうえでの判断であり、行動だ。

「ここで自分の感情を押し付けてはいけない。相手の気持ちや考えも尊重しよう」とか「返事が来ないけど、相手が返事したいときに行動するだろうから、待ってみよう」とか、「引く」とか「待つ」という行動が、とても的確で上手だ。

引きの美学を持っている女たちは、(この場面では敢えて引いた方が、相手の心に響くはず)という感覚が身に付いている。それは打算的な駆け引きというより、人心掌握に長けていて、その技術が高いことを意味する。

「引く」「待つ」「黙る」ということは、相手に考える時間を与える、ということだ。相手に自由を与える、ということだ。

例えば、子供の意思を尊重せず、何でもかんでも「ああしろ」「こうしろ」と口を出す親がいたら、子供は自分の本心を自覚しにくくなる。それが長引けば、自分の自由を奪われたような感覚になり、親を愛することが難しくなる。

「貴方のことが好きなんだってば!」
「私を彼女にしてよ!」
「また会いたくなって来ちゃった」
「貴方は、私のことをどう思っているの?」

どんな表現方法であれ、こちらが先に押してしまえば、相手の本心は見えにくくなる。こちらが「押す」ということは、必然的に相手はそれに「応える」「受ける」立場に追いやられ、自発的な言動をする機会をなくす。

貴女が自分の恋愛感情を自分の中でコントロールし、時には「引く」という概念を思い出し、「ちょっと黙ってみる」ということができれば、相手に主導権が渡る。そこで、相手がどういう言動を「自発的に」しているか、そこを貴女は見れるメリットがある。

こっちが頼んでもいないのに、デートに誘われる。
こっちが頼んでもいないのに、いろいろと褒めてくれる。
こっちが頼んでもいないのに「好きだよ」と言ってくる。
こっちが頼んでもいないのに、女性として自分を大事に扱ってくれる。

この「こっちが頼んでもいないのに、相手が勝手にやってくれること」をどれだけ的確に見抜けるかが、恋愛においての人心掌握術となる。

相手が勝手にやってくれることを見抜いた後なら、自分の恋心をどれだけ垂れ流していいのかも自ずと見えてくる。

貴女は、相手に「頼まれてもいないのに」自分の恋心をガンガン押しまくって披露してはいないだろうか。

それは、健全なコミュニケーションではない。「人として」の交流が、バランスを崩している状態だ。

恋愛に限らず、人と人が出会い、意気投合するとき、そこには「あうんの呼吸」のようなものが自然発生している。「打てば響く」ような関係が、時期やタイミングや両者の心理状態で自然発生している。恋愛においても、そういう空気が自然に発生するかどうか、見極める必要があるのだ。

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