ワガママ女子中学生の意識をガラッと変えた「仮設住宅」の一夜

2016.05.13
by まぐまぐ編集部
 

大人が知ったかぶって子供に押し付けようとする教育がなんと無力であてハズレなことが多いのだろうか。両親が、何年間もかけて教育できなかった「感謝というものをワガママっ子が知るのは「寒い仮設住宅に1泊によってだったのだ。これだけでよかったのである。

ただ、女子中学生にとっては「もう5年なのにこんな寒い生活」というのが重かったという。年月が経つことによって、被災者の大変さを忘れ、話題性として価値を失う、という話題がちまたで言われてる中、中学生にとっては「まる5年も経過してるのに・・」ということが、逆に大きかったのだと。被災地がホットテーマだったころに体験1泊をしたとしても、あまり効果がなかったのかもしれない

ということは、大人たちの知ったかぶり目線で「年月の経過とともに忘れ去られてゆく」という感覚そのものが実は間違っていて、その言葉が、忘れさせる先入観として作用してしまっているだけかもしれない。

ボランティアで何週間も被災地入りしていた人たちも、

「いつまでも被災地ばかりにかかりっきりになってはいられない」

と、意図的に被災地を忘れようとする。自然に忘れてゆくのではなく、意図的に意識の外に出すのだ。

で、話はワガママJCに戻るが、性格は、ワガママ中学生なので、被災地の人に同情はしても、彼らのためになにかしてあげたい、という発想になどならないところが、偽善者でなくてなかなかよろしい、とカトケンは言ってあげた。そんな優等生的な理想論を持ってしまうと、かえって、具体的になにもできなくなったり自分が悩みを抱えたりと不幸な方向へいっちゃうかもしれない。それよりも「自分の環境に感謝し、自分の部屋を大切にする」・・・、ワガママ娘のこんな言葉聞いたら、パパどこかで隠れて泣いちゃってるかもね。

善人や優等生は不幸を感じてしまいやすいが、ワガママっ子は、幸福を感じる能力に秀でているのかな。

 

 

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