【書評】レシピ本で520万部。タニタ快進撃のきっかけは「勝手に表彰」

 

このことがきっかけで、NHKとタニタにつながりができ、2009年にNHKの人気番組「サラリーマンNEO」の1コーナー「世界の社食から」で、タニタの社員食堂を取り上げてもらった。

NHKにおいて紹介されたことの効果は絶大で、この後、タニタの社員食堂は民法各局でも紹介された。

そんな報道を見た大和書房の編集者がオファーを出し、2010年に「体脂肪計タニタの社員食堂 ~500kcalのまんぷく定食~」が出版され、これがシリーズ累計520万部を突破する大ヒットになった。

谷田大輔氏は2008年で次男の谷田千里氏にタニタの社長の座を譲ったが、タニタはその後も東京・丸の内に「丸の内タニタ食堂」をオープンして話題となるなど、谷田氏の築いた健康路線をさらに進んでいる。

どうしてタニタの社員食堂があれほどヒットしたのか、なかなかひと言では言えない、と谷田大輔氏は語る。

ただ、一見すると偶然のように見える全ての事象は、全て繋がっているように思えるという。

企業コンセプトを「体重計」から「健康」に変えたことやベストウェイトセンターの始まりと終わり、など。

このようなことが全て、自分の中で強く連鎖して、偶然というよりも必然に近いように思える、と谷田大輔前社長は述べている。

>>次ページ なぜ「勝手に表彰」がビジネスでプラスに働くのか

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