閉会式で世界中が賞賛。「安倍マリオ」に学ぶ企業の新しいリーダー像

 

遊び心はありますか?

安倍マリオが受け入れられた理由はもう一つあると考えられます。それは「時代」です。今は遊び心が許される時代であるということです。安倍首相でも5年、10年前であれば、安倍マリオは受け入れられなかった可能性があります。おそらく、「一国の首相ともあろう人がみっともない」といった否定的な意見が大勢を占めるのではないでしょうか。

今は個性があることに価値がある時代です。価値観が多様化している時代だからこそ、「首相がキャラクターに扮したっていいじゃないか」といった考えが通用するといえます。安倍首相はそのことを理解した上で、あえてマリオに扮して登場したのでしょう。

安倍マリオは新しいリーダー像に一石を投じたと考えることができます。今までのリーダー像には、どちらかといえば「強さ」に重きが置かれていました。安倍マリオに見られる「ユーモア」は必要条件ではありませんでした。しかし今の時代は、リーダーにはユーモアが求められるようになりました。もちろん今の時代でも「強さ」が大きなウエートを占めていますが、「ユーモア」のウエートは徐々に大きくなっています。

この感覚は世代間で大きな違いがあります。今の若い世代はユーモアに対して抵抗感はあまりありません。企業でいえば、経営者がキャラクターに扮しても違和感を覚えないことになります。逆に、そのような面白みのある企業で働きたいと思うものです。もちろん、毎日がユーモアだらけというのは問題ですが。

安倍マリオに新しいリーダー像を見たのは私だけでしょうか。

 

店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業
著者/佐藤昌司
東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。
<<登録はこちら>>

print
いま読まれてます

  • この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け