名古屋流ビジネスが成功する秘訣は「売ろうとしない」こと

 

売り上げと利益を上げるための顧客関係性の強化

前述したように、建築会社、インテリア設計会社、不動産会社からくる、DMやポスティングのチラシには、「格安物件、出ました!」「坪単価20万円」などの「物理的な情報」が大半である。私も築30年以上の日本家屋に住んでいるので、リフォームについては考えていたが、私も含めて様々な思いで家を建てる、またはリフォームしたいと思っている潜在的顧客層は多いはずである。家を建てたい、何とかきれいにしたいと思っているターゲット層に、「価格、物件の条件」ありきで、無作為にポスティングをするのはやはり効率が悪いと言える。

消費者にとって、単価150円の飲料をコンビニで買うのとは異なり、住むところとしての「家」に関しては、多くのことを考えて購入決定する。価格や間取りだけでなく、誰と住むか、何をするスペースを重要視するか、庭はいるかなどなど多岐にわたる。したがって、建築会社は顧客が価値を感じている「セグメント=切り口を考えてターゲット設定をすべき

たとえば建築費に対する「価値観」を切り口にするとすれば、

  • 1円でも安く建てたい人
  • 高くてもいいからいいものを建てたい人

では、それぞれへの個別なアプローチが必要になる。やたらめったら折り込みやポスティングをすることは、必ずしも得策ではないのだ。

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