出典は、最近読んだこの本です。川崎フロンターレのPR担当者・天野氏の著作。ファンを作り出すマーケティング論が凝縮。
『僕がバナナを売って算数ドリルをつくるワケ』
(天野春果 著/小学館)
社会貢献や地域貢献などというと、寄付金やスポンサー料といった、「お金を支払ってあげる」というイメージがあります。しかし、それだけが貢献ではありません。「無償で貸与する」「積極的に人員が参加する」ということもまた、一つの貢献の形です。
例えば、地域のイベントの場合は依頼があれば無償で備品を貸し出します、といったこともそうです。地域に愛されて儲けさせてもらったのだから、この備品は地域の人たちが儲けさせてくれて購入したものなので、喜んで貸し出します、というのは道理にかなっています。
子どもたちに「◯◯教室」を開いてほしい、という依頼があったら講演料など一切もらわずむしろお土産として商品を持って行きますよ、という場合もそうです。子どもたちに自分たちの仕事の話をすることは商売のお客様を作るPR活動と同じことなのだから出演料をもらうのはおかしい、むしろこちら側から手出しをするのが筋だ、というのもまた、道理にかなっています。
そして、他社のほとんどが道理からは外れて貸出料や出演料を高く請求したりするので、ただ道理にかなっているだけのことなのに「あの会社は素晴らしい」と持ち上げてもらえて、それがPRになります。
あなたには、または御社には、「こういう依頼には、無償で協力する」「こういう場面には、積極的に参加する」と決めていることがありますか?
- 【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)
自社の「こういう依頼には、無償で協力する」という条件を、ノートにまとめる。物的、人的、空間的など様々な方向から考える。