中国の宅配業界が、別の意味で多くの問題を抱えている

 

台湾は、日本同様に3つのECモールが人気を集めており、主な利用者は20~30代の世代という統計が出ています。この世代では、スマホの普及率は70%以上と高く、フェイスブック利用者は1800万人にものぼります。ネットショッピングを利用した際の決済方法も、日本同様の選択肢があり、代引き、コンビニ払い、クレジットカード、後払いなどから選ぶことができます。

● 越境ECの市場としての台湾とは?

一方で、越境ECの世界でも最大の市場と言われている中国ですが、確かに需要と供給は激増しています。中国のモールの代表格は皆さんご存知のアリババで、日本や海外旅行をした中国人が、外国で購入した商品の中で気に入ったものを帰国後にネットで注文するという傾向があるようです。そのため、2016年の中国におけるネット通販は1兆円を突破したとのニュースがありました。

● ネットで爆買い?中国の通販買い物、1兆円突破

しかし、先にも述べた通り、ネットショッピングが普及する条件としては、ネットを取り巻く環境が整備されている社会であることが大前提です。

通信環境、物流、決済方法などの整備がなされていて初めてネット通販が機能するわけです。そうした環境が、中国はあまりにお粗末です。特に日本のメディアで散見できるのは、物流における最悪な状況です。

ネット通販の普及により、中国の宅配便も激増しています。それに対応するには、システマチックな配送方法が必要ですが、もちろん中国の企業にはそんな対策はありません。激増する荷物が集積場に山積され、配達員は焦りもせず荷物を乱暴に扱いながら仕分けするのが現状です。

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