中国はなぜ執拗に「南シナ海」を狙うのか? 識者が見た中国の弱点

 

賢い中国は、対策をとる

ちなみに、「有事の際中東からの原油がとまるかもしれない」というのは、日本も同じです。だから日本は、国家を挙げて、「エネルギー自給率アップ」に取り組まなければならない。しかし、そんな話は聞きませんね。唯一、青山先生が、「メタンハイドレート開発を急げ!」と叫んでおられます。

一方、中国は、日本と違って「平和ボケ」していません。それで、きっちり対策を練り、実現に向かって動いています。対策とはなんでしょうか?

まず「中東に匹敵する量の資源が眠っている」とされる南シナ海を支配することです。南シナ海を中国の内海化し、せっせと資源開発に励む。これで、わざわざ中東から資源を入れる必要がなります。

もう一つは、「北ルート」。つまり、ロシアから、石油・ガスをどんどん輸入する。いくらアメリカでも、ロシア→中国の石油、ガスの流れをカットできないでしょう?

もう一つは、「西ルート」。これは、カザフスタン、トルクメニスタンなど中央アジア諸国から石油・ガスを入れていく。

戦略に長けた中国は、着々と自国の弱点を克服しつつあります。では、「北の対中戦略」とは何でしょうか? これは、ロシアと和解することで、ロシア→中国の石油・ガスの流れをカットできる状態をつくることです。

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