かつての日本は60年代~80年代まで高度成長が続き、日本製品が世界を席巻し、日本の存在感は経済大国としていやがうえにも高まった。しかし、今や日本発の新しい発明や製品開発はほとんどなく世界における日本の存在感は人口減少も重なって、どんどん小さくなっている。今後、日本はどこへ向かうのか。
平成は「内平らかに外成る」(史記 五帝本紀)に由来し、国の内外も天地にも平和が達成されるという意味とされる。
はたして平成は「平らかなる」平和の時代だったのだろうか。2016年8月天皇陛下は高齢や手術で体力が低下し「これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じている」として生前退位を示唆し、以来天皇退位後の準備が行なわれている。
天皇陛下は敗戦や災害の傷跡を癒すため、全国津々浦々、太平洋諸島の戦地などをまわられて体力の続く限り、祈念してきた姿を国民に見せてきた。ただ国内の平和、生活の豊かさ、国際社会の地位の低下は隠し難い。平成の後にどんな元号がつけられ、日本が再び夢や元気になるきっかけをつけられることになるのだろうか。再来年は大きな変化の年になるかもしれない。
(Japan In-depth 2017年11月27日)