天皇陛下の生前譲位を前に、今一度振り返りたい昭和と平成の大事件

 

かつての日本は60年代~80年代まで高度成長が続き、日本製品が世界を席巻し、日本の存在感は経済大国としていやがうえにも高まった。しかし、今や日本発の新しい発明や製品開発はほとんどなく世界における日本の存在感は人口減少も重なって、どんどん小さくなっている。今後、日本はどこへ向かうのか。

平成は「内平らかに外成る」(史記 五帝本紀)に由来し、国の内外も天地にも平和が達成されるという意味とされる。

はたして平成は「平らかなる」平和の時代だったのだろうか。2016年8月天皇陛下は高齢や手術で体力が低下し「これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じている」として生前退位を示唆し、以来天皇退位後の準備が行なわれている。

天皇陛下は敗戦や災害の傷跡を癒すため、全国津々浦々、太平洋諸島の戦地などをまわられて体力の続く限り、祈念してきた姿を国民に見せてきた。ただ国内の平和生活の豊かさ国際社会の地位の低下は隠し難い。平成の後にどんな元号がつけられ、日本が再び夢や元気になるきっかけをつけられることになるのだろうか。再来年は大きな変化の年になるかもしれない。

(Japan In-depth 2017年11月27日)

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ジャーナリスト。1942年生。慶応大学経済学部卒業後、毎日新聞社入社。大蔵省、日銀、財界、ワシントン特派員等を経て1987年からフリー。TBSテレビ「ブロードキャスター」「NEWS23」「朝ズバッ!」等のコメンテーター、BS-TBS「グローバル・ナビフロント」のキャスターを約15年務め、TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」に27年間出演。現在は、TBSラジオ「嶌信彦 人生百景『志の人たち』」出演。近著にウズベキスタン抑留者のナボイ劇場建設秘話を描いたノンフィクション「伝説となった日本兵捕虜-ソ連四大劇場を建てた男たち-」を角川書店より発売。著書多数。NPO「日本ニュース時事能力検定協会」理事、NPO「日本ウズベキスタン協会」 会長。先進国サミットの取材は約30回に及ぶ。

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【著者】 嶌信彦 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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