名水「錦の水」
「錦の水」は錦市場の発展に欠かせない存在です。「錦の水」はくせのない軟水で、大豆のうまみを引き出す作用があると言われているようです(京都の水は基本軟水が多い)。豆腐やゆばなどの食材を売る店が多いのはそのためと言われています。
錦市場の地下を流れるこの水は、夏でも冬でも水温はあまり変わりません。だいたい15~18℃とほぼ一定だといいます。かつては各店に井戸が通されていたようです。井戸の水は、魚などを保存するための冷蔵庫として使われていたようです。今でも多くの店に地下水が引かれているとのことです。
錦市場は、時間帯によって客層が変わります。午前中は板前さんなど、プロの料理人が買いつけに訪れます。午後は、専業主婦が夕食の買物にやって来ます。夕方にはビジネスマンが仕事帰りにお総菜などを買い求める姿がみられます。
ちなみに江戸時代の絵師・伊藤若冲(じゃくちゅう)は、錦市場の青物問屋の出身です。長男として生まれたのですが、家業は継がず弟に譲り絵の世界へ。死して今もなお世界的に有名な画家となりました。
● ホンモノ以上の実写感。孤高の天才画家、伊藤若冲の数奇な人生
いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほんの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。
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