しかし、それだけではないようにも思われます。給食指導においては、食べるのが遅い子や、好き嫌いのある子に対して個別に指導することはあるかと思いますが、前述の教師のように、余った給食を、吐くまでして片付けさせるなどは考えにくい行為です。そこまでする背景には、教師本人が「自分のクラスでは給食を残さない」という強い誇りを感じていた、あるいは、「給食を残してはならない」という強いプレッシャーをかけられていたかという2つの理由ぐらいしか浮かびません。特に組織による逆らうことを許さないような強い圧力は怖いものです。
運動部の部活での暴力も、「あの先生が顧問になってから弱くなった」、「指導力がない」と言われたくない、「伝統校なので勝たねばならない」などのプレッシャーに教師が負けてしまったのだろうと考えられます。
本来、教師は子供たちを育むためにいます。子供たちが言うことを聞かない、あるいは組織的圧力がかかるなどの要因はありますが、いずれにしろ、教師が本来の職務を忘れて、子供たちよりも自分都合を優先した結果が暴力事件となっていると言えます。先生方には、何が正しいのか、本来はどうあるべきなのかを常に考え、感情に揺さぶられるのではなく、理性的な行動をすることを期待したいものです。
教師からのいじめや暴力についてもご相談を受けています。ご心配なことがありましたら、ご遠慮なくご相談ください。
いじめから子供を守ろう ネットワーク
松井妙子
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