革新的な発明ができる起業家、できない起業家。その差は何か?

 

さてここからです。このように“原則”を述べると、すばらしい論理展開をする高学歴の幾人かの人から次のような声が聞こえてきそうです。「原則は分かったから、そうしたら何をどのようにしたらいいのだ」と。

ここでお伝えしたいのは「それが何か、どのようにしたよいか」は、もうお判りいただいていると思うのですが「それを悩んで自分で閃いて不安と恐怖感に打ちのめされてもそれでもやり遂げる」。そうでなければ「テープレコーダー」「チキンラーメン」は世に出なかったと言えます。

ここで少し付け加えます。「そうしたら、そのようにすればすべてうまく行くのか」ということですが、あのスティーブ・ジョブズでも、思い込んでやった事業でこけてアップルを追い出され、黒澤明でさえも最初のカラー作品は不評で終わりました。すべてが上手くいくわけでもないのですが、進まなければ知識は得られず知恵は深まらず新たな機会は開かれません

どんな立派な「戦略計画」であっても、それは実行しなければただの思い込みでしかありません。難しいのは「失敗する勇気」がなければ物事は始まらず「失敗」を経験し、そこから多くを学ばなければ、他に勝れる諸々の「強み」を形成することはできないと言えます。

経営(マネジメント)は“論理”だけで処せるような代物ではなく、それが“成果を実現させるのは、多くの矛盾を包摂している苦労を伴う“原理”活動を強烈な意思を持って行い続けるときのみです。矛盾を伴う知恵の領域の活動なので、例え倒産であっても大病をした人でも、そのことを思い知った人が学んで身につけられるものなのです。

image by: Shutterstock.com

浅井良一この著者の記事一覧

戦略経営のためには、各業務部門のシステム化が必要です。またその各部門のシステムを、ミッションの実現のために有機的に結合させていかなければなりません。それと同時に正しい戦略経営の知識と知恵を身につけなければなりません。ここでは、よもやま話として基本的なマネジメントの話も併せて紹介します。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 戦略経営の「よもやま話」 』

【著者】 浅井良一 【発行周期】 ほぼ週刊

print
いま読まれてます

  • 革新的な発明ができる起業家、できない起業家。その差は何か?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け