つまり、八百長とかやらせとかとは、別の次元なのである。観客も審判も含めた全員での「お約束」であり、全員で作り上げる一つの作品なのである。
それも、ミュージカルの舞台やクラシックのコンサート等と同様に、その場の生の作品である。ある程度の筋書きだけが決まっていて、その枠の中で出演者同士が自由に掛け合う。観客はそこに興奮し、熱狂する。映画よりもより舞台芸術に近い、やり直しのきかない作品であるという点に共通点がある(出演者同士や舞台裏との信頼関係が大切で、そこを失敗すると大けがするという辺りも、舞台に近い)。
また、別の面も学べた。やはり、楽しむには知識である。90%の人が盛り上がる時のその波に、さっぱり乗れない。なぜ今この場面で盛り上がるのか、知識がなくてわからないからである(隣のプロレスファンの方の解説のお陰で多少はわかったのが救いである。通訳状態である)。
何事も、経験である。そして、何事からも、学べる。毎度思うが、師の野口芳宏先生の「誘われたら断らない」の教えは、本当である。次は、木更津の近くで行われる「気志團万博」なるものに行こうとお誘いを受けた。もちろん誘われたので断らないが、更なる未知の領域に実はちょっと怖気づいている自分である。
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