ココカラファインの経営統合協議に見る小売業で勝ち残るヒント

 

ココカラファインの魅力をどこに感じるのか

それぞれの強みがお互いを補完できることも、今回の経営統合の話になっているようだ。日経MJ(6月7日)によると、ココカラファインはITによる分析が得意とのこと。

確かに、私もココカラファインのメンバーズカードを持っているが、買い物に応じてのポイント制などの販売促進をとっても、面白い試みをしているイメージがある。活用されている、というイメージがあるのだ。

顧客のデータ分析でマーケティングを仕掛けることは、これからの小売業には欠かせないことだ。ITの活用による顧客価値の増大は、データ量と、それを取り扱ってきた経験値に比例する。

GAFAがあれほど強大なマーケティング力を持つのも、長年集めてきた膨大なデータの量と、これも長くデータを解析し、含意を読み取る経験の蓄積の賜物だ。マツキヨもスギも、ITに強いと言われるココカラファインと統合し、より強化したいと考えているはずだ。

ココカラファインの立場からすると、全国的な知名度があるマツキヨとの提携や統合は、店舗への集客にメリットを感じるだろう。また、マツキヨにはプライベードブランド商品ある。PBはそのあ店に行く理由になるため、魅力的だ。

スギHDの特徴は、郊外店に強いという点。店の規模も大きくなるし、郊外の大型店は、これからドラッグストアを活用する高齢者層にとって、便利な業態になるだろう。この点もココカラファインにはないので、魅力に感じたのではないかと思われる。

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