事業再生コンサルが教える「ジリ貧になる経営者」が怠っていたこと

 

ここでふと、思うことがあります。

メルマガタイトルに書いたとおり、「種を蒔く」ことについてです。

今までを振り返ってみると、ジリ貧になっていった経営者さんの実に多くが、この「種蒔き」を怠っていました。

お父さんの築き上げてきた事業を継ぎ、それ以外の事を何もしてこなかった2代目社長。遺産相続で手に入れた資産を全て貯金に回し、新しい事をしてこなかった遺族の方。30年前に成功したビジネスモデルを全く変えず、そればかりやってきた経営者。想い出したらキリがありません。

種蒔きの重要性は、業種を問いません。すべての経営者に必要です。

種蒔きの方法は、いろいろ考えられると思います。具体例を羅列すると、

● ある旅館経営者。本業の他に、魚釣りのブログとSNSを10年以上書いていた。地元の海を知り尽くしており、釣りの内容もプロ顔負けで、いつしか魚釣りのガイド業を片手間にやるようになり、釣り雑誌にもたまに掲載されるまでになった。魚釣りの情報発信という形で、種蒔きをしていたのだ。コロナ禍により、旅館の売上は激減するかに思われたが、結果は逆だった。コロナ禍により釣りがブームになり、ガイド業も宿泊業も予約で一杯になった。現在も予約一杯である。

● ある不動産賃貸業経営者。父親からテナントビル3棟を相続した。以来20年以上、家賃収入がメインの収入源である。しかし、彼はそれだけにとどまらなかった。テナントビルのワンフロアで小さな居酒屋を経営。もうワンフロアでは音楽教室を経営。これらが地元のコミュニティの場として機能した。地元の商工会でも積極的に活動した。市会議員選挙に立候補した。当選し、1期だけ務め上げた。任期中はあらゆる形で市民に貢献した。この20年間、ピンチも何度かあった。テナントビルの火災、市町村合併による人口流出など。しかし、種を蒔いてきたおかげで、あらゆる事態に対処できている。

というわけで、皆様におかれましても、今年は「種蒔き」を見直しましょう。副業も、趣味も、日々の善行も、習い事も、名刺交換も、飲み会も、儲からない仕事の試行錯誤も、これら全て、種蒔きになると思います。行動して無駄になる事はひとつもありません。

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image by: MAHATHIR MOHD YASIN / Shutterstock.com

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事業再生コンサルタント。認定事業再生士(CTP)。特に倒産寸前の中小企業、零細企業、自営業の自力再生(のサポート)を最も得意としています。著書『震災後に倒産しない法』(サンマーク出版)、『借金なんかで死ぬな!』(朝日新聞出版)、『連帯保証人 なってみたらすごかった でもまだ手はある』(ワニブックスPLUS新書)、『ブラックリストなんて怖くない』(宝島社)、『働けません。』(三五館)ほか多数。1968年東京生。乙女座A型。趣味は自転車、魚釣り等。無類のネコ好き。

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