1人の顧客が生涯のうちに、自社製品にどれだけのお金を使うかを、積算することを「LTV=顧客生涯価値」と言います。
自転車を例にとってみましょう。最初は三輪車を買い、次に補助輪付きの子供用自転車を買います。大きくなったら、通学用の自転車を買い、そこから枝分かれして、マウンテンバイクやスポーツバイク、電動アシスト付き自転車に枝分かれしていきますよね。
フェンダーも、入門の時からフェンダーのギターを買ってもらい、中級、上級になるにつれて、より良いギターが欲しくなるプレイヤーに、ずっとフェンダーのギターを買ってもらいたいですよね。そのために、最初からどうぞ、という戦略の1つが、このサブスクなのです。
さらにフェンダーは、このサブスクのサービスで、楽器を売るだけという“売り切り”の商売から、継続の商売へと転換できます。
仮に他のブランドのギターを買っても、サブスクで学んでいれば、フェンダーのことを思い出す機会も増えますし、周辺機器の購入にもつながります。
それらにともなってLTVも上がりますよね。
モノに加えて「使い方」も一緒に売る、というのは製造業や、ジュエリー、アパレル業など、製造販売を一体にしているビジネスでも同じことです。
ITを活用して、サブスクを始めるのは、その1つの戦略として参考にできますよね。
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