田舎に移住したい人の「田舎の人間関係はウザイ」思考は危険である

 

都会から田舎への移住に関心を持つ人が増えていますが、田舎暮らしを躊躇する理由に「人間関係の煩わしさ」が挙げられることは多いようです。実際に田舎暮らしをする、今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょうおんさんは、「お金で解決できない田舎で暮らすこと」について語っています。

おカネがあっても解決できないのが田舎というところ

田舎では、おカネで解決できることの種類が都会に比べて圧倒的に少ないんです。そんな例を解説してみますね。

私は数年前に、もう使わなくなった(使えなくなった)唐箕(知らない人はググって)を捨てて、新しいヤツを中古で買ったんです。ところが、これって大型の足踏みミシンと同じようなサイズがあるので、車の荷台には載らないんですね。これって都会のサービスなら、無料もしくはちょっとしたおカネを払えば配送の手配をしてくれますよね。それがダメなら、軽トラックのレンタカーを3時間くらい借りて取りに行くということになるわけです。

ところが田舎の業者は、全く躊躇せず、

■ は?配送はしませんよ。取りに来て下さいよ。

って言うわけ。たしかに車で1時間くらいの距離なので、それほど無茶って話じゃないんですけど、でもサイズ的にウチの車には乗らないんですよ。じゃ、市内の中心部にだけあるレンタカー屋で軽トラックを借りてこいってことなの?ってか、軽トラックのレンタカーが田舎にあるのか?って話になるわけです。

そういう時に田舎では人脈が効いてくるわけですよ。私の場合には、困ったら家を建ててくれた建設会社に相談するというパスがありまして、そうしたら半日軽トラックを貸してもらえたわけです。

確かにおカネで解決しようと思えばできますけど、都会とは便利さが違うんですよ。つまりおカネを使っても都会ほどサクッと、あっさりと解決するわけじゃないの。それに比べて、知り合いネットワークを使ってお願いする方が呆気なく、簡単に解決するんです。

そういう時のために、人間関係が悪くならないように気を遣うことを、都会の人は

■ 人間関係が濃くてウザイ

って感じるわけです。それは都会の論理であって、田舎で人間関係をあっさり、ドライにやってしまったら困るのは自分だったりするんですよ。おカネを出せば解決できるインフラがあるというのは、都会の話であって、田舎は歩いて行けるところにお店がほとんどないってのがフツーなんですから。

今年の2月の話ですが、家人がお雛様ってことでひな人形を飾ろうとしたわけですよ。ところがお姫様の耳のあたりにある髪飾りがもげてしまって、あららってことになったんです。家人がネットで人形を修理してくれるところを探して、問い合わせをしてみたら、最低金額が1万5,000円で、詳しくは見てみないとなんとも言えないって言われたんです。

いくらなんでも、耳のところのほんのちょっとした飾りを直すのにその金額はないだろうってことで、修理するのは止めようかって思っていたんです。ところが、ご近所の人が工芸品のちょっとした加工ができるってことを知りまして、相談してみたら、

● そんなの簡単!ちょちょいのちょいよ!

って話になって持って行ったら、30分も掛からず直っちゃったわけです。お礼にってことで5,000円を持って行ったら、そんなにもらえないってことで結局1,000円で直っちゃったんですね。

こういうことが田舎では本当に良くあるんです。

 

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