自由裁量で独自経営。ゆる系フランチャイズ「ラーメンショップ」略して“ラーショ”は何が凄いのか?

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赤い看板に「ラーメンショップ」の文字。そんなラーメン店を見かけたことはありませんか? 実はフランチャイズでありながら、各店舗が自由な発想で経営しているユニークなラーメン店なんです。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者、佐藤きよあきさんは、そんな独自のラーメンチェーン「ラーショ」の戦略と魅力をご紹介しています。

ファン多し。独特のラーメン店フランチャイズ「ラーショ」を知っていますか?

働く人のために早朝から開いているラーメンチェーン「ラーメンショップ」。

「ラーショ」という呼び名で親しまれ、本州・四国・九州に300店舗以上を展開しています。

東京豚骨ラーメンと呼ばれ、中でも、濃厚な豚骨ダシをベースに、醤油、ごま油、「クマノテ」と言われる独自の調味料で味つけされたネギをのせた「ネギラーメン」が看板メニューとなっています。

「ラーメンショップ」と白字で書かれた、赤い大きな看板が特徴ですが、他のチェーン店のような派手さはなく、地味で飾らない、古びた個人店といった佇まい。

このお店はチェーン店でありながら、店舗それぞれで趣きが違っており、看板以外はまったく違うお店に見えてしまいます。

実はこのチェーン店は、店主の裁量により、自由に運営することができるのです。

豚骨醤油の作り方、麺、タレ、丼鉢のみが本部から提供され、それ以外はすべて店主に任されているのです。

しかも、本部から食材を仕入れることのみが条件で、売り上げに掛かるロイヤリティは発生しません。

チェーン店の常識が皆無に等しく、ほぼ個人経営のお店と同じです。

一般的なチェーン店の良いところは、どの地域、どのお店に行っても、同じものが食べられること。

味と価格がわかっているので、安心して利用できること。

しかし、店主の裁量権は少なく、商売の面白さは体感しづらいと言えます。

対して、個人経営のお店は、守ってくれる存在がおらず、不安を抱えることもありますが、自分のやりたいことがやれ、新しいことにチャレンジする醍醐味を味わうことができます。やりがいも生まれます。

「ラーメンショップ」は、この個人店とほぼ同じでありながら、チェーン店の一員という安心感もあります。

これはフランチャイズを経営する理想のカタチだと言えなくもありません。

なので、店主たちは自由な商売を楽しんでいるようにも見えます。

ラーメン以外に、そばやうどん、おにぎりを置いているお店。

定食や丼ものをメインにしているお店。

アルコールやおつまみを多く揃えた居酒屋風のお店。

各店舗がかなり違っているので、チェーン店だと気づかずに利用している人も多いのではないでしょうか。

本部のマニュアルに従って、決まったことを続けなければならないということもなく、店主の個性を前面に押し出すことができます。

チェーン店としては、このシステムだと本部は大きなビジネスにはなっていないと思います。

しかし、堅実な経営をしている、真面目な会社なのでしょう。

お店と同じく、地味で飾らない会社なのかもしれませんが、ビジネスのお手本となるのではないでしょうか。

image by: クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植 / Thirteen-fri

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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