台湾有事を見据え、中国は「戦時体制」へ移行か
景気回復が遅れているのに、国防費には約34兆8000億円を計上、昨年比7.2%増であり、それだけに危機を煽るように、わざとトラブルを起こしている可能性があるわけです。
台湾では現在、中国による武力統一を、かなり現実味をもって捉える人が増えてきました。
とくに漁船転覆事件以降は、そうした危機感がかなり増大しています。とりわけ、5月に新総統の就任式を行う頼清徳の言動に注目が集まっています。
南シナ海でのフィリピンとの揉め事もそうですが、ちょっとした衝突が本格的戦闘へと発展する可能性も少なくありません。
今年の全人代は3月11日までの予定ですが、恒例であった閉幕後の首相会見を行わないことが発表されています。
経済問題は中国ではこれまで首相の専管事項でしたが、習近平がすべての権力を掌握する一環だと見られています。
● 中国 あすから全人代 恒例の閉幕後 首相会見 行わないことに
ある意味で、権力の一極集中は、戦時体制でもあるといえます。有事に備えて、権力の集中化が進んでいるともいわれています。
まずは全人代閉幕後から、台湾新総統が就任する5月まで、台湾周辺の情勢が一気に緊迫することもありえますので、注視が必要です。
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