辛坊治郎氏が「財務省はアホの集団」と激怒するワケ。成田空港の「無駄な税関検査」に毎年いくらつぎ込んでいる?

 

アホの考えたデジタル化で入国手続きがさらに面倒に

ちなみに今回の入国は成田でしたが、麻薬犬として可愛い小型犬が女性職員にリードを持たれて荷物の周りをチョコマカと歩き回っていました。世界中どこでも威嚇を兼ねていかにも獰猛そうなシェパードが使われるので、旅行者は怖い思いをしますが、日本では可愛い愛玩犬が迎えてくれます。こんな配慮、いりません。抑止効果も落ちます。

しかし、今回の怒りの原因は小型犬の話ではありません。

何に怒っているのかと言うと、2年ほど前に「ビジットジャパン」というスマホで使える入国システムが始まり、このシステムでパスポート番号や帰国便情報、違法なものを持っていないかどうか等の質問に答えると二次元バーコードが取得でき、これを入国時にパスポートにかざして顔写真を登録し、さらにもう一度違法なものを持っていない事について答えると、顔認証ゲートが開いて、税関吏との対面抜きに入国できるというものでした。

それまでは黄色い税関申告書の記入と税関吏の面接が必須でしたが、「2024年春以降、紙の申告書がなくなる」という話でしたので、私はこれを積極的に使ってきました。

ところが今年になっても紙の申告書は廃止されず、逆に紙に記入して税関吏のいる「免税」カウンターに並んだ方が、デジタル申告を済ませて顔認証ゲートに並ぶよりも時間が短縮できるという異常事態になったのです。

これだけで「ふざけんなよ」って感じですが、今回成田では、さらに顔認証ゲートが見当たらず、ずらりと並んだ税関吏の前に進むと、カウンター手前に二次元バーコードと同じ入力システムが置いてあり、自分で顔認証ゲートシステムを使うのと同様の入力作業をした上で税関吏にパスポートを手渡すシステムになっていたのです。

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