財務省に異を唱える政治家たちの失脚は偶然ではない
財務省の方針に異を唱えたり、財務省の力を削ぐような動きをした政治家は、なぜか皆、失脚してしまう――という不思議なジンクスがあるのをご存じでしょうか?
大蔵省(現財務省)を解体し、抜本的な官庁改革をしようとした橋本龍太郎氏は、その改革の最中に日本歯科医師会からの不透明な政治献金が発覚して大スキャンダルとなり、最終的に政界からの引退を余儀なくされました。
財務省の消費税増税の方針に異を唱え、決定していた増税を二度も延期した安倍晋三氏は、二度目の増税延期を決定した直後に、森友問題や加計問題が発覚し人気が凋落。それが首相退任につながりました。
最近では国民民主党代表の玉木雄一郎氏も、「年収の壁」について提議した直後に不倫問題が発覚し、政治活動を一部制限させられることになりました。
これらのスキャンダルは、すべて政治家自身の「身から出た錆」であることに間違いはありません。しかし、不思議なのはそのタイミングです。
これまでスキャンダルとは無縁だった政治家でも、財務省の方針に異を唱えた直後に醜聞が発覚して「スクープ」されることが多いのです。
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財務省解体=巨大すぎる権力の分割が必要
この財務省の不気味な権力には、政治家もかねてから恐怖心を持っています。安倍首相も回顧録の中で、次のように述べています。
予算編成を担う財務省の力は強力です。彼らは、自分たちの意向に従わない政権を平気で倒しに来ますから。財務省は外局に、国会議員の脱税などを強制調査することができる国税庁という組織も持っている。
(出典:「安倍晋三回顧録」中央公論新社)
財務省の上に立っているはずの政治家が財務省の言いなりになってしまうのは、こういうカラクリがあるからなのです――
(『元国税調査官・大村大次郎の「本音で役に立つ税金情報“特別版”」』2025/7/1号より一部抜粋、再構成。全文は登録のうえお楽しみ下さい。同号では、今回ご紹介した「財務省の秘密警察とは?」のほかに、財務省解体の具体的な方法を考察する「財務省の内部崩壊が始まっている」を掲載。さらに、「子育て世代の減税情報」「起業はエロを狙え」「いざというときの緊急融資を知っておこう1~信用保証 協会のセーフティー保証~」のお役立ちコラムも。メルマガ登録で、すぐに全文をご覧いただけます)
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