【来週の相場】来週は企業の世界戦略に注目!週末の先物・オプションSQ算出日を控え、政策関連銘柄の物色か

日経平均チャート
 

日経平均株価は昨年来高値を更新も、日柄調整で過熱感は見られず

『プロの視点。今、乗るべき銘柄が見えてくる。』より

今週の株式相場は、好地合いの先週の流れから、月曜日も堅調展開に。火曜日は買い先行から売り直されたほか、水曜日も軟調に推移したものの、木曜日に買い直されると、金曜日は買い優勢の流れとなり、利益確定売りをこなしています。

日経平均株価は、先週末の1万8700円台から月曜日に1万8900円台をつけ、火曜日は1万8800円台を固めたものの、水曜日は1万8700円レベルまで調整すると、木曜日は1万8700円台を値固めに、金曜日には1万8900円台まで水準を切り上げてきました。

先週の日経平均株価は、昨年来高値更新とともに上値志向を強め、新値追いの活躍が続いていました。

週明け、月替わりとなった月曜日は、米国株調整も中国利下げ、円安推移を好感した買いが先行。さすがに高値警戒感から利益確定売りで反落する場面があったものの、押し目買いで持ち直す動きに。

火曜日は米国株反発、1ドル120円台の円安推移を好感した買いが先行しましたが、利益確定売りに押されたほか、連日の高値更新が見られていた日経平均株価の上値も切り下げに転じるなど、反落着地を余儀なくされました。翌、水曜日も米国株安、円高推移と外部要因軟化とともに売り圧力に押される流れ。日経平均株価は4営業日連続の陰線、5日移動平均線を割り込んだものの、200円超の下落から下げ渋り、後場では寄り付き水準を上回る場面も確認されるなど、押し目買い意欲の強さが目立ちました。

木曜日も米国株続落、ユーロ安の円高推移を受けて売り優勢の立ち上がりとなったものの、押し目買いで切り返す動き。金曜日には欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が量的緩和としての国債買い入れを今月9日に開始すると発表したため欧米市場の株式上昇、緩和効果でユーロが下落したものの、ドルが強含み、過剰流動性相場への期待感やドル高、欧米株高を好感した買いで再び上値追いへと向かいました。

金曜日の日経平均株価終値は、1万8971.00円。5日移動平均線(1万8813.69円)に乗り直し、4日の下落分を埋めると、一気に昨年来高値を更新(日中高値1万8979.64円)してきました。ローソク足は連日の陽線、大台19000円にも迫ってきています。4日、5日と5日移動平均線を割り込む場面はあったものの、25日ボリンジャーバンド+1σで踏みとどまっており、金曜の高値更新もバンドワイズ拡大とともに+2σは1万9191.97円のバンド内での推移であり、買い意欲も過熱感を感じさせない動きになっています。騰落レシオも先週末の140.57から日柄調整を経て、5日木曜日には117.83まで低下。6日の終値ベースでも126.68と過熱感も薄らいでいます。日経平均株価の上値推移を確認しながら、相場の流れに上手く付けた方も多かったのではないでしょうか。

さて、今週は週央からは政策関連の一角が賑わっていましたが、イベント確認後の来週には、政策関連のテーマが再認識されていく状況と見て良いでしょう。

来週にはハワイで「環太平洋経済連携協定(TPP)」交渉参加12ヵ国の首席交渉官会合が開かれることもあり、TPP関連報道なども期待できるなか、すでに国際競争力を備え、海外での活躍が目立つ政策関連のテーマ銘柄が再認識されていくのではないでしょうか。

そこで来週は「企業の世界戦略」に注目してみてください。金曜日の株価の値動きからも、日経平均株価は来週早々にも節目の1万9000円を捉えてくる展開もそうされますが、週末の先物・オプションSQ算出日を控えて、目先的な達成感ににつながる可能性もあります。そのようななかで、TPP関連は有力なテーマとなりそうで、なかでもすでに世界戦略を備え、国際競争力のある企業は新しい投資テーマとして狙い目となるのではないでしょうか。政策関連のテーマ銘柄が物色されてくる場面もあると見て良いでしょう。

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『プロの視点。今、乗るべき銘柄が見えてくる。』
証券ディーラーとして20年以上、株式相場で果実を手にし続けた独自理論が相場の流れを分析。今、乗るべき銘柄が見えてきます。
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