金払いの悪いどケチな経営者は、ちっぽけのまま成長できない

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何かと「コスパの良さ」がもてはやされる昨今ですが、こと会社経営においては、損得勘定だけじゃダメだと語るのは、戦略コンサルタントの中久保浩平さん。損得勘定ばかりの経営に走ることで、結局のところどんな損失を被るのかを、自身のメルマガ『ビジネス真実践』で指摘しています。

損得勘定(感情)を抜く

以前、とある製造・小売業の経営者から、コンサルのご依頼があったときに言われた言葉です。

「中久保さんと長くおつきあいすると得になると思うんです。」

…………(汗)

なんて返事したらいいか正直わからなかったです。「得というは何を指すのか?」がわからないからです。

でも、依頼を受けて仕事を進めていくうちに段々、この経営者のいう「得」がなんなのかがわかってきました。

具体的には、広告の構成やらコピーなど作成してもらえる、あるいはヒントを得られる、業界・地域のキーマンとの交渉に付き合ってもらえる、事業計画を一緒に考えてもらえる、人を紹介してもらえる、などなど「~もらえる」で判断されていて、「何かをやってもらえる」が得だと思っていたようです。

逆にいえば、何もやってくれないのだったら、「」ということです。

事業計画を一緒に考えるのはいいのですが、代わりに「何かをする」というのはコンサルの仕事ではないので、全てお断りしたところ、この経営者とは自然消滅となりました。

損得勘定だけで物事の判断をするということは、表面的・目先なところでしか物事が見えていない場合が多く、物事の本質を捉えることが出来ません

たとえば、「みんながいいと言っているから自分も買わなきゃ損した気分になる」とか、「みんながいいと言っているから自分も利用しないと損」。こういうタイプは、表面や目先でしか物事を判断でき無いタイプです。

そして、今度からは損をしないように損をしないように……と、だんだん過度な慎重を重ね、思考や発想、あるいは視野の幅を狭めたり、行動力を低下させたりしていくのです。

これはビジネスをするには致命的です。

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