会場内部と試合の様子
フェンスで囲ったコートは縦横どちらも今より狭く、案の定ロビングでしのぐために後ろに下がると、フェンスを倒してしまう場面がありました。
コートにはフロアマットは敷かれておらず、床材がむき出しで、卓球台も凝ったデザインの特注版ではなく、市販の普通の台です。
一方、体育館は巨大サイズで、世界選手権をこういった見栄えのする会場で行い、それを内外に誇示する開催国の意図があったのかもしれません。
台の下にはタオルを入れるカゴが置いてあり、点数に関係なくいつでも汗を拭くことができました。
ゲームとゲームの間にラケットを台の上に置いておく必要はなく、ラケットを握ったままベンチでアドバイスを受けていました。
卓球を知らない人が見てもちょっと気になる部分があり、得点表示装置にJAPというアルファベットの略称がありました。それは日本人を馬鹿にする単語と同じ綴りで、当時は誰も深く考えなかったのでしょうか。
シングルスの試合は小野選手が優勝を決めましたが、対戦相手の郭選手が足の故障で途中棄権した点が残念でした。
苦痛に顔をゆがめ、第4ゲームは太ももに注射を打ってまで続けようとしたのは壮絶でした。