技術面での違い
ボールが小さいので、今よりもラリーが続かずつまらないとおっしゃる方がいました。確かにある程度そういった傾向は感じられました。
特に団体戦の試合で表ソフトの選手との対戦は、強引な3球目攻撃を仕掛けていき、それが決まるか失敗するかの一か八のように見えたところがありました。
裏ソフト同士だとボールが往復する場面は増えますが、すごいスピードで、これで当時でもカットマンが存在できていたのが驚きです。
ハンガリーの選手はバタフライのスレイバーを貼っていて、「パワードライブ」という言葉がこの時流行ったそうです。
チキータや裏面打法はなく、フォア前のサーブを回りこんでバックハンドで返すといったシーンもありません。
サーブのトスが16cm以上と定められたのは8年後の1987年なので、トスがとても低く今だと違反サーブだらけです。
YGサーブなんてのも当然ないと思っていると、郭選手はそれっぽいサーブをバリエーションの1つとして出していました。
それにしても郭選手は豪快な大振りで、フォアで動きまくって回転量のあるドライブをブンブン叩き込んでいます。体はそれほど大きくないのに、胸や足の筋肉はムキムキです。
このスタイルで世界選手権のシングルス優勝2回、準優勝2回というのはすごいことです。
この時代の卓球に関する諸々の事情と今を比べると、ほとんどの部分はいろんな議論を経て良い方向に見直されていったと思います。
サーブ、ユニフォーム、赤と黒のラバー、等々、、、
反対に悪くなったことといえば、高くなりすぎた現在の用具の値段でしょうか。
『卓球神社』
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