錯綜する見解と公正で詳細な研究結果を求める声も
別の教授や医師たちからも様々な見解が飛び交います。
「The Eat Wellのガイダンスは全くもって正しい情報だ」
「National Obesity Forumのレポートについては専門家のレビューがされていない報告書だ。さらに、誰が書いたのか、どのような資金繰りがされていたのかが明確に示されていないことも心配だ」
「この報告書は多くの意見とアイディアが書かれたものであって、大局的で確固たる研究の証拠が提供されていない。これらの証拠や調査結果は英国心臓財団(British Heart Foundation )への提出が求められるだろう」と語るのは英国心臓財団に所属するMike Knapton医師。
こうした見解や調査結果をみると、イギリスに肥満が蔓延しているのは食生活のガイドラインが不十分だったというよりは、まだあるべきガイドラインに辿り着いていないことが原因かもしれないですね。
ただ単に「痩せるために脂肪を取れ」、「炭水化物を減らして、カロリーを無視しろ」と言われても少し無責任のような気もします。
この報道に対して、ネットでは様々な反応が。
「いわれなくても脂肪たっぷりの食事をしている僕は正しかった!」
「低脂肪食品はお腹が満たされないからスナックを食べてしまう。高脂肪の食事はお腹いっぱいなるから間食しなくなる」
「低脂肪のwhole foodを食べればいいのではないか。科学の恩恵も受けられるから」
「とにかく健康な食事は節度が必要なのさ」
これらの調査が今後も進められるのであれば、もう少しはっきりとした結果が出るのかもしれません。
「よし、今日から脂肪をたくさん摂取しよう」という気になるには、まだまだ根拠が足りませんが、日常的な「食生活の常識」を一度疑ってみるいい機会なのかもしれません。
image by: Shutterstock
source by:ガーディアン,The Eat Well Guide, Mirror
文 / 臼井史佳