【書評】ボクシングの「命がけの現場」で生まれたダイエットの説得力

2016.06.02
by NozomiK
 

ボクサーにとって減量は切り離せない存在で、通常練習の時期は食事制限はしないが、ウェイト(体重)は練習ごとに量るクセをつける。ハードな練習をする合宿では、筋肉がつき、体重は増えるのが通常なのに、連日餃子を6人で120個、男性は1人30個ぐらいを食べていても、体重がちっとも増えず、数日経っていくとむしろ落ちていき体調も良い

渡久地聡美氏は、この経験から、夫やジムの減量メニューとしても餃子を取り入れた。すると、所属ボクサーたちのウェイトはみんな落ち、「食べた満足感がある」と精神的ストレスもなく、そして全員、ノックアウト負けが一度もなくなった

勝負の世界に生きているボクサーたちの体づくりは、試合の勝敗をも左右する重要な部分でもあり、結果を出すためには食事の管理も真剣勝負である。

日々、食事・トレーニング・栄養摂取のタイミング……と渡久地聡美氏が研究を続ける中で、「これだ!」と直感を得たのが餃子だと語る。

食べないダイエットを続けると、我慢のストレスで逆にドカ食いをしてリバウンドしやすい体になるが、ボクサーにも、ストレスホルモンのせいでウェイトが落ちないことがある。だから渡久地聡美氏は、減量の時には「ウェイトのことは忘れなさい。食べなさい。気にするな!」と指導し、「食べないとウェイトは落とせない」という志向にシフトさせ、それを信じさせるという。

そして、世の中にたくさん存在するダイエット法の中でも、その栄養の吸収やエネルギー消費に最も効率的なものとして、餃子に行き着いた、と渡久地聡美氏は述べている。

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