このロングテール理論をガンホーにあてはめてみると、商品を課金者へ、販売数を課金額に置き換える形になります。具体的には、課金者を課金額順に横軸に並べ、課金額を縦軸にとったグラフを書くと、恐らく少額課金者が並んだ長い「しっぽ(テール)」が現れることになります。
ここでのポイントは、非常に多くの課金者がいれば、例え少額の課金であっても、掛け合わされることで、莫大な額になるということです。
ガンホーはMAU(月間アクティブユーザー数)を最も重視していますが、このMAUが多ければ多いほど、課金するユーザーの比率を低く抑えても多くの課金者を確保することができ、ロングテールが生み出す売上の恩恵を受けられるということになります。
そして、このMAUですが、減少傾向であるとはいえ、2016年3月のMAUは、2013年3月のMAUと同水準となっています。つまり、3年前の水準は維持しているということであり、一時期の爆発的なブームの後も人気を維持しているということです。これはすごいことです。
競争が激しく、長く人気が続かないスマホゲーム業界においてリリースから4年以上経ったゲームが3年前の水準の「MAU」を維持しているということは驚異的ともいえます。
今後もMAUの維持・拡大という挑戦的な目標を掲げていますし、リリースから5年、10年たったときに「パズドラ」がどのような存在になっているか楽しみですね。
世界にも拡大していくようですので期待したいです。
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