武田教授が「夏休み廃止論」。エアコンなし時代の惰性から脱却せよ

 

そうなると、むしろ夏は仕事や勉強など室内のことにいそしみ、気候の良い5月と10月に「春休み秋休み」を作って大いにスポーツや行楽を楽しむ人生に変えたらどうだろうか? 「今まで夏休みがあった」とか「夏に休暇を取る」というのは「エアコンのない時代の惰性」であって、「基本的で必然的な理由があるわけではない。この際、国家100年の計を立て、1年365日の内、土日の106日の他に60日の休暇を5月と10月の1ヶ月に当てるという方針を決めて、徐々に夏休みを止めてスポーツや行楽ができる人生スタイルに変えるようにしたらどうか。

リオ・オリンピックでの日本人の活躍はめざましい。かつては水泳など体格の良いアメリカ人などにはまったく歯が立たなかったが、今では互角に泳いでいる。ラグビーなども信じられないほどの活躍だ。日本人の体格でも十分に世界に互して戦えるし、まして気候の良いときに休暇が取れればさらに強くなるだろう。

一方、高校野球は炎天下で行われていて、なんとなく「根性」が問われているが、現代スポーツは暑さやのどの渇きに耐える根性より、スポーツそのものに求められる精神力の方が大切だ。気温が25℃を超える時に激しい運動をするのは体を悪くするもとになるので、高校生には5月や10月に休みを与え十分に運動ができるようにするべきだ。

スポーツや休暇を部屋の中でやることはできるけれど、やはり仕事や勉強は室内、スポーツや行楽は室外が自然だ。日本は四季があるし、エアコンが発達してきたのだから生活の仕組みの変化にあわせてより柔軟に日本人の夏休みを考え直す時期ではないかと思う。

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武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』より一部抜粋

著者/武田邦彦
東京大学卒業後、旭化成に入社。同社にてウラン濃縮研究所長を勤め、芝浦工業大学工学部教授を経て現職に就任。現在、テレビ出演等で活躍。メルマガで、原発や環境問題を中心にテレビでは言えない“真実”を発信中。
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