稀有な国民性。なぜキューバには人種差別が存在しないのか?

 

旧市街での買い物は、基本、お店に入っても商品はショーケースには陳列されていません。 ひとつのサンプルに手書きの値札が貼ってるだけ。 で、コレ! と指さしで注文したら、店員が裏から持ってくる。 あるいは店員の後ろの棚に置いてあるものを出す。

袋に入ったキャンディーは一個ずつ5円くらいでバラ売りにされ、一見、オシャレな化粧品売り場のカウンターみたいなところには、化粧品ではなく、市販のシャンプーが売っている。 髪専用の洗髪用液体は、実は貴重品だと後で知りました。

店と店の間の階段は、昼間は(おそらく許可なく)店先に代わり、モノが売られています。 ハンバーガーはお肉とパンだけで、トマトもタマネギもなく、オンリーケチャップ味。

カウンターだけのきったない定食屋に入り、チキンとライスのセットを頼みました。

コーラを注文すると「ない」。 スプライトを注文しても「ない」。 じゃあなにがあるの?って聞くと飲み物はなにもない。 結構ぱっさぱさなチキンオーバーライスを飲み物ナシで食べ終え、お勘定を言うと、同時に隣で同じものを食べてた現地のキューバ人もお会計のタイミング。 もちろん、観光客と現地の人間と料金(どころか使う紙幣)も違うとは知っていたけれど、彼は100円、僕は450円。 同じタイミングで請求されたら、さすがにちょっと嫌でした。

そんな「ウインドウショッピング」だけで、楽しかった。去年の豪華客船クルーズの旅の100倍楽しかった。

空気も悪いし、トイレの環境は最悪だけど、面白いと感じられるようになりました。

なにより1週間、電話やネットに縛られない生活が快適だったのだと思います。

それでも、さすがに4日目が過ぎたあたりから、僕は平気だったのですが、妻が埼玉のおじいちゃんおばあちゃんが心配してるんじゃないか、と。

やっぱり日本に住んでいる70オーバーの老夫婦にしてみると、初孫があのカストロ政権の社会主義国に潜伏しているとなると安否も確かめたくなるようで。 やっぱり日本の人にしてみるとまだまだ謎の多い国。 妻の実家だけでも電話してみることになりました。

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