こんな感じで大好きになったキューバでしたが、ただひとつ、たったひとつだけ、どうしても、どうしても馴染めないことがありました。
もちろんトイレのインフラが最悪なことも、レストランで注文したものと全然違うものを平気で出されることも馴染んではいません(ひとつちゃうがな)。それでも、まだガマン出来る。 でも、どーしてもガマンできないことがありました。
それは、あまりに、みんなゆっくりなこと。
特にレストランに入って、注文して、食事が出てくるまで普通に1時間要します。 いや、マジで。 これは、もう、国民性というしかない。 悪びれてない。 彼らには普通なんだと思います。
食事ならまだしも。 食べ終わって、チェックを頼むと、伝票が出てくるまで、また30分以上かかります。
もう、僕的にはこれがどうしてもガマン出来ませんでした。
さすがに1歳児を連れて来ているので、子供の寝る時間や愚図り出す時間も考えなきゃいけないので、そこだけは相当ストレスでした。
。 。 。 。 。 。 やっぱりニューヨークの方が性にあってるな、と。
ふと、世界の中でもNYと東京が人が食事をするにあたりもっとも短い時間なのかなと思ったりもしました。
途中、たまたまキューバに来ているうちの社員と、ビエハ広場という街中の中央のいちばん目立つレストランで待ち合わせて、お昼を一緒に食べました。
普段、編集部にいる顔を見たので、バケーション気分も台無しです。 わざわざカリブまで来て、おまえと会いたくなかった、と誘った側の僕は言いました。
それでも、息子が彼女の顔を見て(なぜか)異常にテンションが上がり、むちゃくちゃ喜んでたので、会えて良かったと思いました(娘、あいかわらず白目)。1歳半ながらも、こいつはオレのストーカーか、くらいに可愛く思えたのかもしれません。
そのレストランで、なにげに財布をテーブルの上に置いていると、英語の話せないウエイターにジェスチャーで、鞄の中にしまえと言われました。 窓際に座ったのですが、格子越し外から手を伸ばされてもってかれるぞ、と。 よくあることらしい。 でも、それは日本以外の世界のどこでも共通の注意点かもしれません。 ニューヨークも一緒です。
革命博物館。 革命広場。 カバーニャ要塞。 カテドラル。 ビエハ広場。 など、ヘミングウェイ博物館以外の、ベタな観光名所はひととおり散歩がてら立ち寄りました。 特に感銘を受けるところはなく、やっぱり、この国の観光すべきところは、人々の生活と路地裏と空気なのだと改めて実感しました。