ロシアとの関係は、今と変わらず
フランスは、クリミア併合後、ロシアに制裁しています。プーチンは、ナショナリストのルペンさんを応援していました。ルペンさんは今年1月、「私が大統領になったら、『クリミアは、ロシアの領土』と認める」と発言していた。しかし、ルペンさんが負けたので、プーチンはがっかりしたことでしょう。
フランスとロシアの関係は、オランド時代と変わらないだろうと思います。つまり、フランスは、対ロシア制裁を続ける(トランプが、制裁解除を決断したら、それに続くと思いますが)。
しかし、ウクライナ問題では、ロシアと協力を続ける。あまり聞かなくなったウクライナ内戦。2015年2月、オランド、プーチン、メルケル、ポロシェンコが、停戦合意に達しました(ミンスク合意)。その後も、小規模な戦闘はありますが、一応この合意が今も継続していることになっています。フランスとロシアは、ここで協力関係にある。
中国との関係は良好
オランドさんは2015年3月、オバマさんを裏切って中国主導「AIIB」への参加を決めました。欧州は、「親米」と思われがちですが、イギリス、ドイツ、フランスの「欧州3大国」は、「親中」でもあります。
欧州は、中国から離れているので、この国の「脅威」を感じません。逆に、距離が近いロシアの距離を感じる。それで、中国については、真っ先に「金儲け」のことを考えてしまう。だから、親中なのです。彼らにとっては、「尖閣問題」「南シナ海埋め立て問題」は、正直どうでもいいこと。
習近平、2015~2016年は、「中国の夢」を追いすぎてナショナリストになり、グローバルエリートに嫌われていました。しかし、2017年1月のダボス会議で、「グローバリズム絶対支持宣言」をし、エリート達と和解しています。
マクロンさんもそっち系(エリート・グローバリスト)ですので、中国とはうまくやっていくことでしょう。