織田信長は「日本初のマーケッター」だったという動かぬ証拠

 

「マーケティング」に戻ります。信長の「マーケティング」を考えるとき、それは「イノベーション」と一体となっていることに特徴があり「顧客創造」そのものと言えるでしょう。

何故なら、信長の登場以前には搾取される奴隷農民はいても年貢を徴収できる「農民」という存在自体がなかったからです。そこで行ったのが関所の撤廃兵農分離で、これによって統治して年貢の徴収を行える自由民である平農民が生れることになりました。また、楽市楽座撰銭令の実施で商業者の経済活動が活発化して、地子銭や津銭などの税金の徴収も増えることとなりました。

マネジメントの目的が「顧客創造」であるとする「ドラッガー」の定義はなかなか理解できにくいものです。戦国時代にこれを実践し「神の役割」を意識した織田信長は経営者として見た場合、時代を超越した第一級の経営者と言えそうです。

まだまだいろんな信長の業績から、現在のマネジメントに役立つ事例を引き出すことが可能ですが、ここで改めて言いたいのは、質の高い「マネジメント」は社会を大きく変革し人を幸せにする力を持っているということになります。

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戦略経営のためには、各業務部門のシステム化が必要です。またその各部門のシステムを、ミッションの実現のために有機的に結合させていかなければなりません。それと同時に正しい戦略経営の知識と知恵を身につけなければなりません。ここでは、よもやま話として基本的なマネジメントの話も併せて紹介します。

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【著者】 浅井良一 【発行周期】 ほぼ週刊

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