メディアによる選挙妨害が、決定的となったのは、選挙戦最終日の7月1日、安倍首相が秋葉原で行った街頭演説での野次による妨害を、「抗議活動」と報じ続けていることです。
ネット情報によれば、これらの勢力は朝から場所を陣取り、そこにはなぜか「マスコミ」のカメラが隣接し、状況証拠だけで語るなら、明らかに「連携」が見られます。
野次の内容は「安倍やめろ」「国会ひらけ」。シュールなコントが持ち味の「籠池夫婦」の姿も確認し、「100万円見せびらかし」の芸まで披露し、それをご丁寧に放送します。
籠池夫婦の手には「カンペ」まであり、政治勢力により「動員」されたと見るべきで、ならばそれを報じることは「選挙妨害」にあたるという警戒心は一切なく垂れ流し。
さらに安倍首相が支持者を鼓舞するために、野次を飛ばし発言を封じようとする連中を指して「こんな人たちに負けてはいられない」と語った台詞を「国民の声を切り捨てる」と批判します。
選挙演説最終盤での「煽り」に過ぎず、ことさら問題することではありません。
まして「国民の声」とは片腹痛い。
「選挙演説は聴きたい人が集まる場所。そこに妨害しようとする人がいて、それがありなら少数政党の演説に人を集めて野次を飛ばしてダメにすることもできる。危険だ(要旨)」
とはCBC(TBS系)「ゴゴスマ」で武田邦彦氏が指摘していたこと。
選挙は民主主義における重要な意思決定プロセスで、選挙演説は立候補者やその陣営の考えを聞くことができる貴重な機会で、古代ローマから存在します。
これを「妨害」するとは、日本の民主主義に挑戦するものでアリ、それを「国民の声」とする意見に一切、賛同できません。
これを許せば、武田邦彦氏が指摘することがまかり通ってしまいます。文字通り、民主主義の死です。
ところがメディアはこれを「是」とし、安倍政権批判のツールとして使い始めました。もはや「放送法」どころではありません。
いまはまだ、社会全体で見れば少数派ですが、それでも確実に、ネットでニュースを知る、あるいは様々な「ニュース解説」に触れる国民が増えています。
とりわけ若年層は、テレビをあまりみません。特にテレビのニュースやワイドショーには興味がありません。
また、これらを見る層でも、「おかしい」と気づき、ネットに触れたり、私に相談したりする高齢者もいて、地殻変動は起きています。
いずれもせずに世論は、今以上にメディアに厳しい目を投げかけて、放送法のより厳格な運用か、放送電波の「オークション制度」を求めることになるでしょう。
それは自民党を支持するからではありません。日本人が「ズル」を嫌うからです。
中立公平を装いながら、時に映像を編集して捏造までして倒閣運動を展開するテレビの「ズル」を許しはしません。
それだけではありません。メディアは都連と同じジレンマを抱えてしまいました。これもメディアの死期を早めるでしょう。
民進党からの脱走兵や、政治的な右と左の区別もつかないような新人議員ばかりとはいえ、丹念に腑分けするとそこには多くの「自民党議員」が確認できます。
我が町、足立区から都民ファーストの会で出馬した馬場信男さんは、我が家から一直線のところに住むいわばご近所さんで、少し前まで自民党。自民党区議として区議会議長まで務めています。
なにより都知事は自民党でしたし、選挙後に代表復帰した野田数(かずさ)氏とは、現行憲法を破棄して大日本憲法の復活を掲げ、かつては尖閣諸島の上陸を試みるなど、かなりな右の人。市議時代に自民党にいたこともあります。
ウィキペディアによると早稲田大学教育学部を卒業して、左派的色彩の色濃い教科書会社「東京書籍」に入社するなど、いささか腰の定まらぬ印象がなきにしもあらずですが、行動から政治信条を読み解けば、「安倍政権」に近いとみて良いでしょう。
選挙後になって、ようやくこれに気づいたメディアは狼狽。
安倍憎し、アベやめろ、自民党を叩きつぶせ! と放送法違反も選挙違反もすべてをすっ飛ばして、イケイケドンドンで煽りに煽って、都連を叩きつぶしたと思ったら、ウルトラ右翼が党首を務める都民ファーストの会が第一党になっちゃった。
うっかり都民ファーストの会を褒めようものなら、安倍政権をアシストすることにもなりかねない。バカですね。嘲笑していた都連と同じ轍を踏んでいるのですから。
本来は勝者を称え、敗者そっとしておく慣習というか、日本人的な心性を一切無視して、自民党、安倍批判へと舵を切りました。勝者である都民ファーストの会に触れると、やぶ蛇になりそうだからです。
それはまるで凌遅刑。生きたまま肉を…と描写は割愛しますが、徐々に辱めと絶望を与えながら施す残酷な死刑で、中華文明圏ではわりと最近まで実施されておりました。
死者にむち打つこともまた、善良なる日本人は嫌います。こうしてメディアは信頼を失い、その残忍で執拗な手口は嫌悪感を拡散させています。
徐々にそして確実に、自らの死期をたぐり寄せている姿は、この1年間の都連に重なります。
メディアの死期を早めた。都議会自民党の敗北は、後年、こう歴史に位置づけられるのかもしれません。
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