復活が見えてきた最近のソニーの残念なところ【中島聡】

 

● ソニーが玩具市場を変える。 鍵はプラットフォーム化

正式発売前にも一度紹介しましたが、ソニーが、toioという、これまでにないジャンルの「電子おもちゃを発売しました。

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toio に関しては、二つの面で大いに期待しています。

一つは、「詰め込み型教育から、「創造性を伸ばす教育へのシフトの加速です。テクノロジーを応用した教育ツールは色々と作られて来ましたが、基本は「詰め込み型」教育の延長でしかありませんでした。テクノロジーを使ったからこそ、「創造性を伸ばす」教育が可能になっても良いはずとの期待はありますが、まだ実現していません。

普通のおもちゃと違って、toio には「決まった遊び方がありません。「正解」も「最高得点」もありません。私はここに、「創造性を伸ばす」教育へのヒントがあるように強く感じるのです。toio の担当者たちが、どのくらい教育のことを考えているかは分かりませんが、toio の進化したものが、小学校の授業で使われる日が来ても不思議はないと、私は思います。

二つ目は、「これまでにないものを作る企業としてのソニーの復活です。ウォークマンにせよ、AIBO にせよ、これまでにない製品を作るのは簡単ではないし、それを売るのはさらに難しいのです。ビジネスの規模を大きくすることばかりを考えて、製品作りが保守的になっていたソニーに、toio は良い刺激を与えてくれる可能性があると私は期待しています。

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