不登校で悩む子供の「ココロ」を立ち直らせた、奇跡の通信制高校

 

「日本人の利他心のルーツは天皇陛下の生き方そのものにある」

生徒の利他心を育てるために、勇志高校では教師全員による総合学習で、皇室を取り上げる。今上陛下のご巡幸や大震災の被災者たちへのお見舞いを調べて、陛下の国民への想いを語る。

若い教師たちにとっても初めての経験だが、校長の「授業の準備をする中で感じた『感動』を生徒と共有すれば良い」という言葉に後押しされて取り組む。国語科担当の三浦大樹教諭は、次のような感想を寄せている。

私自身、事前学習で天皇陛下のことを知るにつれて、日本人の利他心のルーツは天皇陛下の生き方そのものにあるということを改めて実感しました。…

総合学習で天皇陛下について教師全員が授業をするという当校の方針は、まず私たち教師が、事前の勉強をする中で天皇陛下の徳の高さに感動し、日本の国柄への認識を深めることができて、教育者としての使命感を一段と高めることができました。
(同上)

教師が自分の感動を語れば、それはすぐ生徒の心に響く。ある生徒は、こんな感想文を記している。

天皇陛下は、常に国民の事を考え、自分を犠牲にして国民を助けようとするのはとても凄いことだと思いました。だから、われわれ国民も天皇陛下を尊敬しているのだと思いました。自分も天皇陛下のように、人の為にはるようなことをこれからしていきたいと思いました。
(同上)

国家統合の中心に、皇室という利他心の源泉を戴いているところに、我が国の国柄がある。戦後教育は、皇室の事を教えることを禁じ、それによって子供達が利他心を学び立派な大人に成長する機会を奪ったのである。これ以上の「人権侵害」があるだろうか。

そういう「戦後」に対して、野田校長は「震災後」を説く。戦後の「共同体からの個人の解放」に対して、震災後の生き方は「共同体への積極参加と貢献」だ。利己心から利他心への転換である。

戦後教育で孤立し、不登校などで苦しんでいた子供たちは、共同体の中で「心の居場所」を得て、利他心を発達させ、立派な大人として成長していく。それは本人や家族の幸福のみならず、郷土や社会国家にも貢献する。それを導く教育者こそ聖職者である。

文責:伊勢雅臣

image by: 勇志国際高校公式HP

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