そして、もう一つ、大きな要因だと思われるのが、プラットフォームの効果です。ネットでビジネスをする上で非常に重要なポイントとなりますので理解しておくことを強くお勧めします。
プラットフォームとは、2つ以上のユーザーグループを結びつけるための「場」のことです。今回の事例でいうと「場」が通販サイト「フライミー」で、2つ以上のグループというのが、「フライミー」という「場」を利用する「利用者(顧客)」と「家具ブランド」になります。
そして、プラットフォームの効果とは、どのようなものがあるかというと、主に下記の3点があります。
- 外部ネットワーク効果
ユーザーから口コミが生まれ、他のユーザをプラットフォームへ流入させる効果 - 相互ネットワーク効果
ユーザーグループ1が増えれば増えるほど、ユーザー2が増える効果
→今回の事例でいうと、「利用者(顧客)」が増えれば、出品したい「家具ブランド」が増える。そして、「家具ブランド」が増えれば、品揃えが充実し、「利用者(顧客)」が増えるという効果です。この効果がうまく回りだすと、雪だるま式にプラットフォームのユーザーが増えていきます。 - リテンション効果
ユーザーが流出しにくくなる効果
文字だけでは、わかりにくいと思いますので、図で見てみましょう。
いかがですか。外部ネットワーク効果と相互ネットワーク効果により、ユーザー(顧客と家具ブランド)が増えていって、しかも流出を防止するリテンション効果が働くことで、「フライミー」というプラットフォームが、どんどん大きくなっていくことがイメージできると思います。
つまり、「利用者(顧客)」と「家具ブランド」双方にとって「フライミー」が非常に重要な存在となっていく、成長の過程が見えるのではないでしょうか。
顧客を囲い込むという言葉がありますが、「フライミー」は「顧客」だけでなく、「家具ブランド」も囲い込んでいるということですね。まさに、プラットフォームの効果を活かし、その効果を最大限に享受した結果として、現在の日本最大級の家具・インテリア通販サイト「フライミー」があると言えそうです。
「フライミー」は家具業界のゾゾタウンを目指しているようですがゾゾタウンもプラットフォームの効果を活かしている企業の一つです。それ以外にも、Appleや楽天なども、プラットフォームの効果が成長に大きく貢献している企業です。
今後、「フライミー」がどのように発展していくのか非常に楽しみです。