失ってわかった「めんどくさい」の有り難さ。原発事故被災地は今

 

そのリーダーだったTさんから、先日きたメールに書かれていた、“今の川内村”を紹介します。

東北被災地の復興特需的(?)なものは終わっている状況で、仙台の国分町付近でもお客が減り関西方面から来ていた業者(飲み屋さん)も、閉店し関西に帰る店が増えています。

川内村も除染作業が無くなり、人がかなり減りました。

私の運営しているファミリーマートも昨年の夏まで人がレジに長く繋がっていましたが、今はそのような光景も滅多にありません。

川内村では工業団地なども造成していますが、地元の人たちは「ホントに働く人が来るのか?」と、疑問を抱いています。

もちろん川内に根を下ろしてじっくり考えてくれる社長さんや企業さんであれば大歓迎なのですが、補助金目的の企業が多く、会社を作ったはいいが機能していない状況が繰り返されているので、地元の方は心配しています。

ただ、私はあまり悲観していません。

富岡町、大熊町、双葉町など福島の双葉郡、相馬郡(相双地区)は国道6号線を中心に多く仕事が確保され、人も入ってくるのではないかと考えています。

時間はかかるかもしれません。

でも、10年ぐらいでこの辺は充実した環境が出来るのではないか?と、考えているのです。

たぶん、以前住んでいた人とは別の人々が入ってきて新しいコミュニティができていくだろうと期待しています。

しかしながらその一方で、村も県もきちんとしたビジョンを示していないのが現状です。

本当に私たちの望む地域が“ここ”に完成するのか? という不安は尽きません。

薫さんと“ドンドン”で調査した内容が、本当に大切なものだと私は改めて確信しています。

その地域地域で誇りに思っていたもの、ふるさとだと思っていたものを生かし、その地域にふさわしいコミュニテイーは確保していかなければならないと考えています。近代的に便利になっていくことは良いことであると思いますが、守るべきものを守り大切にしていかない限り、自分たちの“川内”にならないと思うのです。

何のことかわからなくなってきましたが、また薫さんたちと飲みたいです。

昨日の判決を、今の壊れたものを取り戻す努力をしている人たちのことを知ってもらいたくて、今回は取り上げました。

この季節。福島のキノコは絶品です。まもなく新蕎麦も出ます。

是非、一度足を運んでみてください

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