中国の罠にハマらぬよう、日本が意識すべき「米中との距離感」

 

日米関係、日中関係の距離

中国の戦略の要は、「日米関係を破壊すること」です。そうすれば、容易に尖閣、沖縄を奪うことができる。ですから、日本は、ますますアメリカとの関係を深めていく必要がある。

しかし、もう一つ重要なポイントがあります。それは、「日中関係は米中関係とパラレルでなければならない」。これは、何でしょうか?

たとえば、米中関係が悪化している。日中関係も、それに比例して悪化させる。たとえば、米中関係が好転している。日中関係も、それに比例して好転させる。日中、米中関係がパラレルでないと、何が問題なのでしょうか?

たとえば、米中関係が悪化しているにも関わらず、日中関係が大いに好転したとしましょう(パラレルでない)。こうなると日米同盟は破壊されます(鳩山さん時代を思い出してください。日米同盟は、総理がその気になれば、1年でボロボロにできるのです)。その後、中国は楽に尖閣沖縄をゲットできるでしょう。

次に、米中関係が好転しているのに、日中関係が悪化していたらどうなるでしょうか? たとえば、米中関係がいいのに、日本は「中国包囲網をつくろう!」と奮闘している。この場合も、結果は同じです。

アメリカ大統領は、日本の総理に言います。「わが国は、中国包囲網に参加する気はない。勝手にやってくれ!」。いわゆる「梯子を外された」状態です。こうなると、中国はアメリカを気にせず尖閣・沖縄を奪うことができる。

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