プーチンは、アメリカに憤怒している
プーチン・ロシアは、アメリカの「グローバル・ミサイル防衛システム」に対抗して、新兵器を開発したのです。これは国防ですが、話はそれにとどまりません。
プーチン・ロシアとアメリカは、実質「15年戦争の最中」と言えます。プーチンは、2000年に大統領になりました。2002年頃から、両国関係はおかしくなってきた。時系列に見てみましょう。
- 2002年~03年、ロシアは、アメリカのイラク戦争に反対する
- 03年、ユコス問題で、米ロは対立(アメリカは、ユコス買収を目指していた)
- 03年、旧ソ連国ジョージア(旧グルジア)で革命が起こり、親米反ロ政権誕生
- 04年、旧ソ連国ウクライナで革命。親米反ロ政権誕生
- 05年、旧ソ連国キルギスで革命。
- 08年、アメリカの傀儡国家ジョージアとロシアの戦争勃発
- 09~11年、米ロ再起動時代。短い休戦(プーチンは首相だった)
- 2012年、プーチン、大統領に返り咲く
- 2013年、プーチン、シリア内戦でアメリカと対立(プーチンはアサドを、アメリカは反アサドを支援)
- 2014年3月、クリミア併合
- 2014年4月、ウクライナ内戦ぼっ発(プーチン・ロシアは「東部親ロシア派」を、アメリカは、反ロ新政権を支援)
アメリカは、欧州、日本を巻き込み「対ロシア制裁」を発動。それで、ロシア経済はボロボロになってしまった。
一方、プーチンは、「軍事的勝利」を重ねている。シリアでは、プーチンが支持するアサドが政権にとどまっている。ウクライナで、ロシアはクリミアを併合し、東部ルガンスク、ドネツクは、事実上の独立状態にある。
というわけで、アメリカとロシアは、お互い憎しみ合っている。もちろん、それで得をするのは中国です。嗚呼。中国はまたもや、「山頂に座して、二頭のトラ(米ロ)の戦いを眺める」最良のポジションにつけました。
日本も中国を見習い、米ロのケンカには関わらないでおきましょう。両国との関係を良好に保つことは、「対中国」で重要です。
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