なぜ「よくお似合いですぅー」が聞こえる店は繁盛しないのか

 

たとえば、新しい洋服を買いにいきました。デザインも色も好みで試着するとサイズもピッタリ。店員さんからも「よくお似合いですわ~。これからの春のシーズンにもピッタリなんですよ」と話しかけられ、すっかりご機嫌。で、そのまま購入。

よくあることです。確かにこれでOKなのかも知れません。ですが、

  • そのお客さんはまたそのお店に帰ってくるでしょうか?
  • 商品ではなく、お店のファンになってくれるでしょうか?
  • その確率はどれくらいでしょうか?

ってことです。この確率をどうやっていけば上がっていくのか? ってことを考える必要があり、実際にそれを実践していく、これが営業や販売の現場ではとっても重要なことなのです。繁盛しているお店や会社はこのことを十分に理解しています。

確率を自然と上げていくには、お客様を誘導したり、煽ったりといったテクニックでは絶対に通用しません。そんなものではなく商品に対するニーズを察知しお客様の感じる商品価値に対して理解を一歩深めることです。

たとえば、先ほどの洋服店の場合だと、お客様が試着して気にいって満足しているということ以上に、実際にその洋服を着て出かけた先で友人や家族から

「その服、いいね」
「おしゃれだね」
「とっても似合ってるよ」

などと褒められる。あるいは、気分が落ち込んでいたけど、その服を着れば気分転換になって、気が少し晴れた。などというところに商品価値がある、ということを知る、ということです。

つまり、商品は、

  • 物質的な価値以上に価値あるものとして感じる

ということです。そのことを十分知っておくと、「よくお似合いですわ~」なんて誰でもできるトークで終わることはなく、もっと他に伝えるべきことがあるのに気がつきます。ちなみに、あなたならどのようにこのお客様へ話しかけますか? 考えてみてください。

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