これはサービス業態にも言えること。たとえば、肩こりがひどくてマッサージに行きました。確かにマッサージを受けると気持ちがいい。コリも取れ、体もらくになり、すっきりしました。でも、ほんとの価値は“気持ちがいい”とか“コリが取れてすっきり”ということではありません。
マッサージを受け、肩こりが治ったことによって、デスクワークが今まで以上にはかどるようになった。それに伴い集中力も上がるようになった。足のむくみが取れてスッキリしたのが価値ではなく、むくみが取れたことによって、立ち仕事が辛くなくなった。あるいは、お気に入りのブーツがはけるようになった。
など、マッサージそのものによる快適さ以上に価値を感じているのです。
- 英語が話せるようになりたい
→話せるようになった満足ではなく、話せるようになってどうなったか? 海外の友達を作りたい、留学したい、就職に有利… - 痩せたい
→痩せたという事実だけでなく、痩せたことによってどうなったか? 好きな服を着れる… - 美味しいものを食べたい
→美味しいという満足ではなく、美味しいものを食べてきたということを友達に話したいとか、自慢したい…
など、どこでもいえることです。
まとめてみると、お客様にとって商品やサービスの価値というのは物質的、時間的な満足だけでなく、さらにその先にあるものなのです。それが「顧客満足」です。従って、商品やサービスそのものに対する価値ではなく、その先にある、それ以上の価値を察知し、伝えていくことができるとお客様から選ばれる確率も自然と高まっていくのです。
簡単にいうと、「えっ、そこまで考えてくれてたんですか?」というようなことをお客様から言われるようになることです。そんなことが、信頼関係を育んでいきやがて顧客満足No.1といわれる会社やお店に成長していくのです。
■今日のまとめ
『顧客満足とは商品やサービスそのものの先にあるもの。』
- 自社の商品(あるいはサービス)を列挙する。
- 列挙したものに、お客様はどのようなところでどのような価値を感じているか? 考えノートにまとめる。まとめたことを社内みんなで話し合う。
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