注意するとき「舌打ち」をすれば、かえって逆効果になる

 

2点目は、「ため息をつかない」ことです。注意する時に何気なくため息をしてしまうと、注意される側から見ると、失望されていると感じるとともに、舌打ちの時と同様に、馬鹿にされているようにも感じることもあると思います。また、受け取り方によっては、自分の人格を否定されていると感じてしまう人もいるかもしれません。

そして、舌打ちの時と同様に、ため息をされた後に、注意されても、その内容は、なかなか入りにくいのではないでしょうか。

3点目は、「指さしをしない」ことが挙げられます。相手への指さしは、一般的に上位の者が下位の人たちに対して見下しているというイメージで受け止められてしまいます。注意される時以外でも、自分が指名される際も、人から指さしされたり、指し棒で指名されたりすると、あまりいい感じはしないですよね。

そこで、人を指名する時には、手のひらを上に向けてどうぞという感じで指名するとイイですよ、と教えてもらったことがあります。

4点目は、「難しいことを易しく話す」ことです。相手の言動を改めて欲しい、変えて欲しいと考えて注意すると思うので、相手にも分かり易い言葉で注意することが必要ですね。

例えば、リーダーが経験の浅い部下に対して、専門用語を羅列して注意しても、部下にとっては、何を注意されているのか、チンプンカンプンになりかねません。また、子どもたちを注意する時も、大人しか理解できないような言葉を使っても、子どもたちにとっては、何が何だか分からないでしょうね。

理解できない、分からない状態で注意したら、注意される側から見ると、その注意されることが、理不尽だと思ってしまうかもしれません。

5つ目の留意点は、「人格を傷つけない」ことです。例えば、相手に対して「あなたはだらしないねぇダメだねぇ」と注意したとします。こういった注意に対して、注意された方から見ると、「自分は何をやってもだらしないし、ダメなんだ」と人格を否定されたように感じてしまいかねません。

そこで、注意する方は、相手のどんな行動がだらしなく感じるのか、その具体的な行動を指摘し、どのようにしてその行動を改善していくのか相手と一緒になって考えていくことが大切だと言えるように思います。

つまり、相手の人格ではなくその人の注意すべき具体的な行動に焦点を当てることが重要になるのでしょうね。

print
いま読まれてます

  • 注意するとき「舌打ち」をすれば、かえって逆効果になる
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け